僕が最もエクストリームな食生活を送っていたのは、高校を卒業して都内の大型家電量販店に勤めていたころだと思います。朝にたまごかけご飯、昼は食パン、夜はたまごかけご飯でした。このメニューをおよそ3年間、毎日続けていたのです。たまごかけご飯といっても、ご飯全体にたまごをかけるわけではありません。どんぶりの端っこでたまごかけご飯を作り、それをおかずに残りのご飯（白米）を食べていたのです。カレーライスのカレールーのような扱いです。
どうしてそんなメニューになったのでしょうか。当時の僕は食べ盛りの10代男子、1食に米2合は食べないと空腹を満たせませんでした。しかし、米2合すべてをたまごかけご飯にするには卵が少なくとも3つは必要です。そうなると、1日に6つの卵を消費することになります。1週間で42個です。食生活がずさんな僕も、さすがに「1週間に42個も卵を買うのはお金がもったいない」と考えました。そうして、「米2合に対し卵1つ」というバランスを編み出したのです。
「毎日たまごかけご飯なんて、身体に悪そう」と思うかもしれませんが、そうでもありません。卵は栄養価が高いですし、ネギも入れているので野菜もしっかり摂取しています。健康診断もすべてクリアで、1度だけ「血中脂質が基準値よりも低い」と診断されましたが、トッピングにチキンラーメンを加えることで改善しました。体重も63キロと平均的です。食費も月に1万円でお釣りが返ってくるほどでした。洗いものも丼ぶり1杯だけ。何より、料理を作るのに余計な時間を割かないで済むのです。
昼の食パンについては、過去に『パン』という記事で触れました。また、『絶対に痩せる方法』という記事に書いた留学中の食生活もそれなりにエクストリームでしたが、献立自体はまとも（朝夕ちゃんとしたパスタ）でしたし、そもそも「食べない、は食生活に含まれるのか」という疑問が出てくるため、やはり高校卒業後の食生活がベスト（ワースト）と言えます。
よく勘違いされることですが、好きでこういった食生活を送っていたわけではありません。好きなものが他にたくさんあって、それに比べると食生活には魅力がなかった、あるいは興味がなかった、というだけなのです。現在はとても良好な食生活を送っていますが、それでも食事を忘れて本やギターに熱中することは多いです。人間、嫌なことは我慢できても好きなことはやめられません。
