星のように…つつみ込むように…そばにいて…

川柳ではありません。『星のように…』『つつみ込むように…』『そばにいて…』は、タイトルが3点リーダー(…)で終わるMISIAの楽曲です。リリース順に並べると『つつみ込むように…』『そばにいて…』『星のように…』となりますが、作詞作曲者も違います(『つつみ込むように…』だけ違う)し、関連性はないように思えます。強いて言えば、『つつみ込むように…』がリリースされたのが1998年で、その11年後の2009年にリリースされた『星のように…』の歌詞に「あれから10年が経った」という描写があるくらいです。

3点リーダーは、無音状態を表現した文字、あるいは文章の省略を意味します。『そばにいて…』の「いて」は動詞「居る」の連用形「居」に助動詞「て」がついた言葉であるため、その後につく用言が省略されているとわかります。『つつみ込むように…』『星のように…』の「ように」も助動詞「ようだ」の連用形です。

ひょっとして、この3曲には同じ用言が共通して入るのではないでしょうか。後に続くのが「動詞」であれば、どれもしっくりきます。たとえば「愛する」「抱きしめる」「温める」などが挙げられます。ネックなのは「星のように」でしょう。星につく動詞といえば「光る」「回る」「落ちる」などが代表的ですが、どれも「つつみ込むように」「そばにいて」には当てはまりません。3つすべてにふさわしい言葉はあるのでしょうか。



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一応、命令や希望と解釈すれば言い切りの形になるため、無音状態を表現しているともとらえられます。『そばにいて…』はそれとなくロマンティックですが、『つつみ込むように…』は慎重な料理の先生みたいですし、『星のように…』は抽象的過ぎてよくわからないダンスの先生みたいです。

なお、小説や雑誌などの出版業界では「……」のように、3点リーダーは2つ繋げて使用するのが原則なので、作家や編集者はこのタイトルを見ると添削したくてたまらなくなります。

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