タムを使ったリズム・パターン

基本的にどのジャンルでもドラムの演奏は「リズム・パターン」が大きな割合を占めています。ロックやポップスなら「8ビート」や「ウラ打ち」、ジャズなら「レガート」といったリズム・パターンを用いますが、いずれも「ハイハット(あるいは、ライド)」「スネア」「バスドラム(キック)」の3点を中心に演奏します。そのため、タム(ハイタム、ロータム、フロアタムなど)を叩けるのはセクションの合間に演奏される「フィル・イン」という箇所くらいしかありません。イスに座って目の前にあるわりに、登場する機会が少ない楽器がタムなのです。

今回は、そんなタムを使ったリズム・パターンをいくつか紹介します。動画を交えて、順に解説していきます。

1. シング・シング・シング / ベニー・グッドマン

singsingsing

ビッグバンド・ジャズの名曲からのワン・フレーズです。「ジャングル・ビート」とも呼ばれるこのパターンは、フロアタムのみで演奏されます。譜面に書いてあるアクセントは一例であり、曲に合わせて自由にアクセントを変えてみましょう

2. 涙の乗車券 / ザ・ビートルズ

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リンゴのシンプルかつ効果的なリズム・パターン。3、4拍目のウラに入るスネアとタムは、ギターのアルペジオに合わせるようにして演奏しており、やや「訛った」グルーブになっています。

3. 名もなき詩 / ミスター・チルドレン

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涙の乗車券』と似ていますが、こちらは2小節フレーズで、リンゴのような訛りはなく、比較的演奏しやすいと思われます。2タム1フロアを想定して譜面を書きましたが、ロータムの代わりにハイタムを叩けば、1タム1フロアでも演奏可能です。

4. snow drop / ラルク・アン・シエル

snowdrop

パール社の製品『ロート・タム』を用いたリズムパターン。原曲はドラム+ロート・タムで多重録音されています。譜面のフレーズは、ライブで演奏されているフレーズを2タム1フロアに置き換えたものです。シンプルな16分音符なので叩きやすいわりに、複雑なフレーズに聞こえる不思議なパターンです。



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5. Mushanga / TOTO

mushanga

ジェフ・ポーカロの教則ビデオでもお馴染みのリズム・パターン。ビデオ内でジェフは「2拍目オモテからパラディドル、3拍目ウラからパラディドルディドル」と解説していますが、実際の演奏は1拍目オモテからトリプル・パラディドルを用いています。譜面は2タム1フロアを想定し、1拍目ウラからダブル・パラディドルを用いたフレーズを書きました。

さいごに、例によってPDFを用意しました。ご自由にご利用ください。

タムを使ったリズムパターン(クリックでダウンロード)

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