金星で音楽活動したらどうなるか

以前に投稿した『火星で音楽活動したらどうなるか』に続く、惑星シリーズの第2弾です(第3弾があるとは限りません)。火星は地球の1つ外側の軌道を周る外惑星でしたが、金星は地球の1つ内側を周る内惑星です。

金星は、太陽系の中で最も地球に似た形状の惑星です。大きさも重力も地球の約0.9倍なので、楽器は多少軽くなり、移動距離も気持ち短くなるため、ミュージシャンのストレスも軽減されるでしょう。公転周期は約225日なので、およそ7カ月で1年です。夏フェスも冬フェスも約2年に1回のお楽しみになるわけです。クリスマス公演などのイベントごとも約2年に1回になるので、「年収」は大きく変動しそうです。

また、金星には地球と同様、大気があります。地球はこの大気によって豊かになっているため、人間が音楽活動するために大気は欠かせません。ただ、金星の大気は地球よりもちょっぴり(90倍)分厚く、昼夜問わずずっと曇り空が続きます。地表の気温は約480度、大気がない火星はおろか、より太陽に近い水星よりも高温です。硫酸の雨が降っていますが、暑すぎて地表に届く前に蒸発します。「少しも寒くないわ」という歌が流行りそうですね。

それから、金星は風が強く、秒速100mくらいの風が絶えず吹き荒れています。秒速100mというと、列車の車両が簡単に吹き飛ぶくらいの強風なので、譜面台に置いた譜面が飛ばされないよう、ミュージシャンは工夫する必要があります。ピアノなんかも余裕で吹き飛んでしまうため、野外コンサートは絶望的でしょう。



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あと、地球と比べて自転の向きが逆なため、「西の空に夕日が沈む」みたいな歌詞は全部アウトです(『天才バカボン』はセーフ)。地球における「」みたいな存在(自然衛星)もないですし、そもそも「星空」がないため、ロマンチックな歌もほぼアウトでしょう。

さらに、金星の1日(自転速度)は約240日で、1年(公転周期、約225日)よりも長くなるため、『100日後に死ぬワニ』は相当に長生きです。一応、約116日ごとに日の出と日の入りがあるので、(金星の)1日の間に朝と夜を体感することは可能です。そうは言っても一晩が116日ですから、『長い夜』は本気で長い夜になります(星も降りません)。

ちなみに、地球もこのまま環境破壊が進んで二酸化炭素まみれになると、温室効果で金星みたいな惑星になると言われています。金星遠征の予行練習でしょうか。

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