良い先生の見分け方

以前、YouTubeの急上昇ランキングで「こんな先生に習ってはいけない!」と書かれたサムネイルを見つけました。なるほど、目を引くトピックです。そのまま流用しようと思ったのですが、せっかくなのでベクトルを変え、「こんな先生に習ってみよう!」というポジティブなテーマで書き綴ろうかと思います。

そうは言っても広い世の中、いろんな先生がいて、いろんな良さがあります。絶対的な基準はないため、今から挙げる要素が必ずしも「良い先生の条件」というわけではありません。僕がこれまでレッスンを受けてきて「良かった」と思ったところや、レッスンをする上で心がけている点、他の先生方のレッスンを拝見して影響を受けた点ですので、あくまで参考程度に読んでいただければ幸いです。

○ちゃんと指摘する先生

生徒様の演奏を聞いて「ええんちゃう」とだけ言って終わる先生がいらっしゃいます。レッスン業は接客業の一種ですから、波風が立たないような言い方をしていらっしゃるのかもしれません。好意的な見方をすれば「慈愛に満ちている」ですが、「毒にも薬にもならない」という見方もできます。

その演奏が本当に良かったならば、何がどう良かったのか、具体的に説明してくれる先生が良いでしょう。悪かった場合も同様です。ストレートにはっきりと伝えてくれる先生は「厳しい」と言えますし、遠回しに伝えてくれる先生は「優しい」と言えるでしょう。「優しく教わりたい」という方がほとんどだと思いますが、「時間がもったいないから単刀直入に言ってほしい」という方もいるでしょう(僕です)。

なんにせよ、大事なのは「指摘の内容」です。演奏を聞いて、プロの意見をきちんとフィードバックしてくれる先生が良いでしょう。

○指摘の後で具体的な策を教えてくれる先生

先生が指摘してくれたことによって、生徒様自身が「ここが良かったのか(駄目だったのか)」と気づくのはとても大切なことです。しかし、中には指摘ばかりで「どうすれば良いか」、つまり、「対策」についての解説をしない先生もいらっしゃいます。「自分で対策を思いつくのが大事」という考え方を持っているのかもしれません。ただ、「どうすれば良いかわからない」というストレスが続くのはモチベーションの低下にも繋がるため、長続きしない原因になってしまうでしょう。



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もちろん、最終的には生徒様自身が対策を思いつけるような、成長を促すレッスンが必要です。そのためには対処法だけでなく、どうしてその対処法が良いか、理までしっかりと教えてくれる先生が良いでしょう(参考『型よりも理』)。

○一般論だけでなく経験や信念を教えてくれる先生

ドラム演奏も含め、音楽には「一般論」と呼べる定石があります。「これをしておけば間違いない」というような基礎知識や技術のことで、いわば「正攻法」です。レッスンで取り扱うのもこの正攻法がほとんどなのですが、それだけならどの先生に習っても変わりありません。「この先生だから」というオリジナリティがあるからこそ、人に習う価値があるのです。

この「オリジナリティ」の例に挙げられるのが「経験」や「信念」です。プロも昔は初心者だったわけですから、プロの経験は生徒様にとって未来の姿になるわけです。過去の成功例だけでなく、失敗談から学べることも多いでしょう。信念に同調するのも影響ですし、反抗するのも影響です。

〇その他

ミュージシャンという自由な職業柄のせいか、「時間にルーズ」「清潔感がない」「言葉遣いが荒い」という先生もいらっしゃいます。これらを一種のキャラクターとして楽しめるのであれば問題ありませんが、ストレスになるようであれば、いわゆる「普通の先生」を選ぶのが良いでしょう。

あとは「ユーモア」がとても大切です。ドラムに限った話ではありませんが、技術の習得と上達は、自分の未熟さとの邂逅の連続です。思うようにいかなくて落ち込んだり、憤ったりするのを避けて通れません。多くの場合、これらの感情をモチベーションへ昇華(変換)してくれるきっかけとなるのがユーモアです。よく笑い、笑わせてくれる先生を探してみましょう。

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