「駐屯地」の「とん」の一文字で「たむろ」と読みます。「屯する」という言葉があるように、人が集まって群れを成している様子を表した言葉です。冒頭の「駐屯地」は、軍や自衛隊がたむろしている場所、と言うわけです。「中高生が屯する」という風に、若者に対して用いられることが多いせいか、「マナーが悪い集団」のようにネガティブなシチュエーションを連想される方もいらっしゃるのではないでしょうか。

中学時代の僕が友人たちと屯していたのは、中学校からほど近い友人宅でした。何をしていたかは覚えていないのですが、当時の僕にしては珍しく、テレビゲームではほとんど遊んでいなかった、と記憶しています。人と喋るのが楽しくてしかたなかった時期だったのでしょう。音楽が好きな友人の話を聞いて、楽器に興味を持ち始めたのもこの時期だったと思います。

高校生になってアルバイトを始め、金銭的に余裕が生まれてからは、友人たちと屯する場所に変化がありました。カラオケで2、3時間歌ってから、同じビルの喫茶店へ行って数時間喋っていたのです。まるで恋人です(恋人でも珍しいのではないでしょうか)。そういえば、恋人同士で「屯する」とはあまり言いません。屯するためには、3人以上集まらなければならないのかもしれません。



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技術を上げたり、能力を高めたりするなど、何かを深く掘り下げるためには1人になる時間が不可欠でした。ただ、こうして思い返してみると、自分の中で「きっかけ」や「はじめの一歩」が生まれたのは、誰かと屯している時であるような気がします。「やりたいことがわからない」と言う人は、屯している時間が短いのかもしれません。幸運なことに、櫻井はこういった悩みを抱えたことがありません。友人たちに感謝です。

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