マネージャーと言うと普通は「経営管理者」とか「グループのリーダー」を指しますが、バンドのマネージャーは「バンドにまつわる、演奏や創作活動以外の業務をサポートする裏方、スタッフ」を指していることが多いです。学校の運動部で、試合に参加せずベンチでやかんを持ったおさげ髪の子を「マネージャー」と言いますが、これに近い存在ではないでしょうか。
バンドにまつわる、演奏や創作活動以外の業務には、次のようなものが挙げられます。
〇ライブハウスのブッキング
〇リハーサルの段取り、連絡
〇ホームページの運営
〇フライヤー、ポスターの作製
〇アーティストの写真、動画撮影
〇演奏後のアンケートの配布、回収
〇物販(CDやグッズ)の管理、販売
これらすべての業務をマネージャーが行なうわけではありません。ブッキングやリハーサルの段取りくらいはミュージシャンでもできるでしょう。しかし、ホームページの運営やフライヤーなどの広告物の作製には専門知識が必要ですし、演奏中の写真撮影や物販の管理はどうやっても第3者に一任しなければなりません。
こういった業務はバンド活動をしていく上で避けて通れません。誰かが担わなければならない仕事なのです。そこで、多くのバンドマンが「音楽に集中したいから」という理由でマネージャーを雇っているのです。業務内容に見合った報酬が支払われているなら何の問題もないのですが、アマチュア・バンドのマネージャーはほとんどボランティアです。
僕が最も長く在籍したバンドでは、僕がドラマー兼マネージャーを務めていました。頼まれたわけではありませんが、他の楽器に比べドラムは仕事が少ないですし、性格的にも適任だったのでしょう。ちなみにMCも担当していました。その代わり、作詞作曲、アレンジといった音楽活動にはまったくと言っていいほど関わっていません。しかし、今のご時世、マネージャー業をやっているから音楽業には携わらないなんて考えは通用しないでしょう(参考『これからのバンドが売れるために必要な5つのこと』)。