何のために楽器を演奏するのか

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とあるミュージシャンが「どうして楽器を弾くのか。その理由が見つかっていない人は成功しない」という風なことを言っていた。楽器を弾く「動機」を問いているわけだ。動機なき行動は長続きしない。多くの場合、成功には時間がかかるため、動機がなければ成功する確率は幾分低くなる。それを危惧しているのではないか。

たとえば、「モテたい」という理由で楽器を始めた人がいる。楽器を弾けばモテる可能性はあるけれど、わずかな需要しか満たせない(参考『楽器が弾けるとモテるのか』)。また、モテるために楽器が必要かと問われると、答えは否である。「有名になりたい」も「お金を稼ぎたい」も同様だ。いずれも楽器演奏である必要がない。

演奏するのが好きだから」も動機になり得るかな、と思ったけれど、感情的、感覚的なものは形になりにくい故に結果が表れにくい。動機としては弱いだろう。そう考えると、適当な動機は「誰かに演奏を聞いてほしい」くらいしかないように思える。「誰かに」のほとんどは「他人」だと思うけれど、「自分自身」でも可だ。

櫻井が音楽専門学校に通っていたころ、多くの学生が「プロになりたい」という動機で楽器を演奏していた。高い志しを掲げている割に、授業中は居眠りをしているし、TVゲームに夢中だったり、酒を飲んで騒いだりしていたので、きっと動機を見誤っていたのだろう。学校を卒業して数年、音楽と全く関係のない仕事に就いた彼らは、誰かに言い訳しているみたいにつぶやく。「自分が楽しみたい」と。

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