楽器が弾けるとモテるのか

「モテる」とは、異性から魅力的に思われることです。たいてい、魅力とは、「格好良さ」「美しさ」「可愛さ」などの、外見的特徴のことを指します。「優しさ」「面白さ」といった「性格」は、内面的特徴に分類されます。しかし、これらは、具体例(対応が優しい、話し方が面白いなど)を挙げることが多いため、外見的特徴とほとんど同じと言えるでしょう。

モテたくて楽器を始めた」という人は、珍しくありません。ただ、これは、「楽器を弾ける人は、モテる」という共通認識が、世間一般にあるわけではありません。楽器を弾いている当人が、「楽器を弾ける人は魅力的である」、つまり、「楽器を弾ける人は格好良い(美しい、可愛い)」と考えている(思い込んでいる)だけです。実際、世間では、「付き合ってはいけない職病の3B」の1つに、「バンドマン」が含まれています。残り2つは、美容師とベーシストなので、実に3分の2がミュージシャンです。「楽器を弾ける人がモテる、は常識」とは、とても言えないでしょう。

世間一般がどうかはさておき、「楽器を弾ける人の、どんなところが魅力的であるか」を考えてみましょう。まず、考えられるのは、「『楽器を弾ける人は魅力的である』と感じる私(以下、)は、音楽が好きで、楽器を弾ける人(以下、)は、甲の好きな音楽を創作、生産することが可能であるため、甲は乙に対し魅力を覚える」というケースです。これは、

1.甲が好きな音楽(以下、)は、乙が創作、生産する音楽(以下、)と一致しない可能性がある
2.丙と丁が同一でない場合、甲は乙に対し、魅力を覚えることはない
3.丙と丁が一致した場合のみ、甲は乙に対し、魅力を覚える



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ということになります。

この公式は、音楽以外にも当てはめられます。たとえば、「音楽」を「ショートケーキ」に換えれば、「パティシエはモテる」になるでしょう。いずれにせよ、「甲が好きなのは丙であって、乙ではない」という前提で成り立っています。これが、「モテる」メカニズムの真髄です。つまり、モテる人自体は、端から好かれていないのです。

ちなみに、今も昔も一番モテる楽器はギターだそうです。最近は、ドラムを叩ける人もモテ始めているんだとか。僕は、ギターを独占したいので、できれば異性にも同性にも、ギターを弾いてほしくない、と思っています(もちろん、個人の自由なので止めたりはしません)。

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