プロになれると確信した瞬間

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とある有名作家は小学生のころ、作文の宿題を同級生の分まで書いていたことがあるらしい。それも1、2人ではない数を、その人の文体を真似て書いたという。その時、「自分はプロの作家になれる」と確信したそうだ。

櫻井がドラムを習っていた講師の1人は、学生時代にドラム・コンテストに優勝したのをきっかけに「自分はプロになれる」と自信を持ったらしい。その後、紆余曲折はあっても、今なおプロとして働いているのだから、自信を持つに相応しい実力が当時からあったのだろう。

このように、比較的早い段階で結果を出していると「プロになれる」という確信を抱きやすい。確信だけではプロになれないけれど、プロになれるだけの才能や実力を備えている可能性は高い、というわけだ。

なにより、自身の能力を自覚できるとモチベーションが上がり、物事が長続きしやすい。達成や成功に最も必要なのは才能でも実力でもなく、時間である。

櫻井は、不器用ゆえになかなか「プロになれる」という確信が持てなかった。CDショップの店員に落ち着くのだろうな、と予想していた。バンドでプロを目指していた時も、「自分ならプロになれる」ではなく「彼ら(バンド・メンバー)にあやかりたい」という気持ちが主であった。

結果らしい結果と言えば、専門学校に入学した際、実技試験の成績がドラム・コースでトップだったけれど、卒業試験ならともかく、入学試験では何の価値もない。櫻井は「自分より下手な人がたまたま集まっただけ」と認識していた(事実、その通りだった)。

大学の同級生がドラム教室でドラムのレッスンをしていると知った時は、「この程度の実力で講師ができるのか」と思ったけれど、場所が海外だったし、きっと長続きしないだろう、と判断していた。帰国して講師試験を受けた時も、「30歳までに合格できたらラッキーだ」と考えていた。

今はプロになった。でも、これがこのままずっと続くとは思っていない。急に仕事がなくなることをいつも恐れているし、自分を疑っている。

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