かつてないのが面白い

はじめは、触れているのが面白いです。誰かが作った良い作品に感動することを心地良く思います。何度も繰り返し触れているうちに、だんだん新しい刺激が欲しくなります。似たような作品や、同じ作者が作った別の作品に手を伸ばします。世界が広がっていくこと、受け取ることが楽しくてしかたありません。感動を与えられ、感動させられることが気持ち良く感じます。

つぎに、真似しているのが面白くなります。ただ受け取るだけでなく、もっとその作品に触れていたい、染まりたいと願います。また、自分が受けた感動を他の人に伝える手段の1つとして、模倣し始めます。可能な限り本物に近づこうとするのです。誰かの、何かの真似をしているだけで評価されます。それもまた、心地良く思います。

また、創造するのが面白くなります。自分も何かを作って、誰かを感動させたいと考えるようになります。作品を通して自分自身を表現しようとします。0から生み出すことの難しさを知り、そうやすやすと評価してもらえない現実の厳しさを知ります。でも、それが面白いのです。手応えがあれば、これまで受け取ってきた感動を上回る幸福に満たされます。



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それから、極めるのが面白くなります。もっと良いものを作りたくなりますし、たくさん生産したくなります。技を磨き、効率を上げ、自分の世界を広く、深く展開していきます。その道の達人となり、実力を認められることに喜びを覚えます。なにより、どれだけ歩いてもゴールがないのが面白くなります。

そして、かつてないのが面白くなります。今まで見たことも聞いたこともない、想像しえなかった新しさとの出会いに魂が揺さぶられます。「その手があったか」という驚きは、忘れていた感動を呼び起こします。そうしてまた、触れたいと願います。

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