作曲を始めたきっかけ

僕が初めて作曲に携わったのは、ドラムを始めた高校1年生のころ、友人たちとバンドを組んで文化祭ライブに出た時です。ボーカリストが「他人の曲(コピー)でライブをしても意味がない」と言い始め、ろくすっぽ音楽理論もわからない無知なメンバーが協力し合ってオリジナル曲を作ることになりました。僕はこのアイディアに否定的で、「素人が作った曲で聞いている人を満足させられるわけないだろ」と思っていましたが、できあがった曲は思いのほか好評で、生徒からも先生からも「また聞きたい」と言ってもらえました。

その後、バンドはボーカリストが作曲することになり、僕は作曲に携わることがなくなりました。ひょっとしたら途中で気が変わるかもしれない、と裏でひっそり作曲していた時期もありましたが、ボーカリストの「俺は俺の曲が演りたい」というコンセプトは、バンドが解散するまで崩れることはありませんでした。僕が作った曲が日の目を見ることはありませんでしたが、それでも作曲を続けていたのは、単純に作ることが、作ったものが好きだったのでしょう。

バンドが解散してからも、専門学校で作曲のアンサンブルに入ったり、大学で作曲を学んだり、作曲する機会が与えられました。大学卒業後、プロになってからもBGM制作や楽曲制作のお仕事を頂いています。細い糸とはいえ、なんやかんやずっと作曲を続けていられるのは、本当にありがたいことです。



★オススメ ライブ




高校時代、初めてオリジナル曲を披露したあの時の「また聞きたい」がなければ、作曲を好きになることはなかったと思います。当時の音源が今も残っていて、こないだそのオリジナル曲を聞き返しましたが、どこを切り取っても恥ずかしい拙い出来でした。「よくもまあこんな曲が評価されたな」と辟易しましたが、出来はどうあれ、聞いてくれた人が満足してくれた、という成功体験が作曲を続けるきっかけになったのかもしれません。

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