ドラムの記譜【前編】

○音部記号

ドラムの記譜(楽譜を書くこと)は、五線譜を用います。他の楽器と同様に音符や休符を書き込んでいくのですが、音部記号はト音記号ではなく、パーカッション記号ヘ音記号を用いることが多いです。僕はパーカッション記号を用いているので、今後の音部記号はパーカッション記号で統一させていただきます。

パーカッション記号
ヘ音記号

○符頭(たま)の位置

ドラムは明瞭な音程を持たないため、音程の差ではなく叩く楽器の差で書き分けます。たとえば、スネアはト音記号でいうところの「ド」の位置に記すことが多いですが、スネアの出す音程が必ずしも「ド」であるとは限りません。また、オクターブ違いの「ド」はスネアになりません。

○符頭の形

ドラム譜の最大の特徴とも言えるのが、符頭のバリエーションの多さです。通常の符頭、いわゆる「黒たま」はもちろん、バツ、三角形、スラッシュといった形の符頭も用います。スネアやタムなどの太鼓類は黒たま、ハイハットやライドなどのシンバル類はバツ、カウベルやタンバリンなどのパーカッション類は三角形ブレイク(キメ)はスラッシュが用いられます。また、全音符や2分音符の符頭、いわゆる「白たま」は用いないことがほとんどです。



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○符尾(ぼう)の向き

他の楽器であれば第3線よりも上に記す音符の符尾は上向きに記すのが普通ですが、ドラムは手を使って叩く楽器は上向き足を使って叩く楽器は下向きに記すことが多いです。聞いた話によると、このように手と足で符尾の向きを変えるのは「ヨーロッパ式」と呼ばれ、符尾の向きを上に統一する「アメリカ式」という記譜法もあるそうです。日本のドラム譜はほとんどヨーロッパ式であり、僕が書く楽譜もこれに準じています。

後編へ続く。

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