ドラムの演奏に活かせそうなスポーツ

以前『ドラムとスポーツの関係と、「ドラム筋」について』という記事で「ドラムを叩くために必要な筋力は、ドラムを叩くことでしか得られない」という結論を書きました。これを書いたのは2年以上前ですが、いまだに揺らいでおらず、「スポーツをする時間があったらドラムを演奏したほうが良い」という考え方に変化はありません。それを踏まえた上で、あえて「ドラムの演奏に活かせそうなスポーツは何か」をいくつか挙げてみようと思います。

○剣道、ボクシングなどの格闘スポーツ

これは前述のブログでも書きました。「格闘スポーツの攻撃の瞬発力は、ドラムを叩く時に必要な瞬発力に似ているため、ドラムに活かせる」という説です。辞書いわく瞬発力とは、「瞬間的に出すことのできる筋肉の力」ということですが、格闘スポーツとドラムでは使う筋肉が違うため、瞬発力を活かすことは難しいでしょう。ただし、瞬発力を使う過程で得た「脱力」は活かすことができます。脱力はどのスポーツでも重要なものですが、格闘スポーツの脱力は瞬発力を前提にしているため、適用しやすくなります。ドラムのために剣道をしている人は、ぜひ小太刀二刀流を会得してみましょう。そのうち残像を残しながら分身できるようになるかもしれません。

○フットボールやサッカーなど、足を中心に使うスポーツ

他の楽器にはあまり見られない、ドラムならではの特徴といえば「足を使うこと」が挙げられます。立つ、歩く、走るといった動作を日常的に行なっているとはいえ、腕や手のような器用な動きを足ですることは滅多にありません。その点、サッカーやフットボールは足の技術を要するスポーツです。格闘スポーツ同様、その技術がそのままドラムの演奏に活かすことはできませんが、おざなりになりがちな足に意識を向ける訓練にはなるでしょう。

○体操やダンスなど、身体の柔軟性を要するスポーツ

前項の「足を使う」と少し重なりますが、ドラムならでの特徴に「身体全体を使う」が挙げられます。両手両足の運動はもちろん、上体をひねったり、首を動かしたりすることも珍しくありません。身体の硬さは演奏の幅を狭めるどころか怪我の原因にもなり得るため、体操などで柔軟性を得るのは無駄にはならないはずです。また、ダンスの「音に合わせて運動する」という特徴は、ドラムの演奏にも当てはまります。シンクロナイズド・スイミングやフィギュア・スケートなども同様です。



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○アーチェリーやライフルなどの射的スポーツ

一見何の繋がりもなさそうに思えますが、的を狙う集中力や引き金を引くタイミングはドラムに通じるところがあります。たとえば、アーチェリーは矢を放った瞬間に当たるわけではありません。的までの距離や風向き、矢の軌道などを見計らって狙います。ドラムも同じで、狙ったタイミングで音を出すためには打面までの距離やスティックの軌道を理解していなければなりません。ドラムの的は流動的なので、クレー射撃あたりが近いかもしれません。

余談ですが、僕の周りではフットボール好きのミュージシャンが非常に多く、フットボールをしながら交流を深めていました。顔を売ったりコネクションを作ったりするのにも、スポーツは有効かもしれません。ただし、試験前にフットボールをして腕を折ったギタリストもいたので、リスクはしっかり計算しましょう。

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