スネア・ドラムは何台必要か

スネア・ドラム(以下、スネア)とは日本語で言う「小太鼓」のことで、ドラム・セットの中で最も個性を発揮できる楽器とされています。値段の安いモデルは数万円で手に入るため、「ドラム・セットは持っていないが、スネアは持っている」というドラマーは多いでしょう。

ひとくちにスネアと言ってもさまざまな種類があって、シェル(胴体)の材質や大きさなどによって音が大きく変わります。たとえば、木製なら太く丸みを帯びた温かい音になりやすいですし、金属製ならアタック効いたパワフルな音になりやすいです。

楽曲や場所によってスネアを使い分けるドラマーもいれば、1台だけで済ませているドラマーがいます。はたして、スネアはいくつ持っていれば良いのでしょうか。その基準となり得るものが3つあります。

◯そこまで幅広く活動しているのか

この場合の「幅」とは移動距離ではなく、演奏している音楽ジャンルの数のことです。たとえば、普段からジャズしか演奏しないジャズマンは、メタルで使うような音圧を持ったスネアを持っている必要はないでしょう。ポップス、ロック、ラテンなど、ジャンルの垣根を越えてマルチに活動しているドラマーでもない限り、スネアは1台あれば十分です。



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◯チューニングなどでカバーできないか

テンションを緩めにするかきつめにするかだけでも音色は変わります。最近はチューニング・レンジの広いスネアが増えましたし、チューニングを楽にできる道具もたくさんあります。ヘッドやミュート、フープを変えることだってできるでしょう。1ステージの中で変化させることは無理でも、あらかじめ「ポップス用のセッティング」という風に準備することは可能です。

◯自分の個性を見失っていないか

楽曲に合わせて音色を変えるのは、見方を変えれば「没個性」です。もちろん、音色の選び方にも個性は表れますが、ステレオタイプのカメレオンみたいに、考えなしにモノマネするのは危険です。世に「シグネチャー・モデル」なるものが発売されていることからもわかるように、「自分の音」は商品になります。追求すべきは「どんなスネアを買うか」より「どんな音を出したいか」です。

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