絶対音感

自分の中に、正確なピッチ(音の高低)を持っている能力のことです。ピアノやギターのような「楽音」だけでなく、机を叩く音、ガラスが割れる音などの「噪音(そうおん)」も、ピッチとして認識できる、とされています。

あるミステリーで、絶対音感を持った犯人が、犯行現場にあった水槽のポンプと雨の音が不協和音に聞こえたため、ポンプの電源を切ってしまう、というエピソードがありました。現実世界にも、砂利を踏む音を聞くと気分が悪くなるベーシストがいます。また、正確なピッチを持っているので、それをアウトプットすることもできます。「コンサートAの音ちょうだい」と言われた時、楽器がない状態で(歌えるのどさえあれば)発音できるのです。

逆に、音痴とは、自分の中に正確なピッチを持っていないことを指します。ピアノやギターなどの、ピッチが明確な音を聞いても認識できないため、発音できません。



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あるミステリーでは、音痴の探偵がパイプ・オルガンの音を聞いて「パイプの中に異物がある!」と言ったり、プロ顔負けのバイオリンを披露したりしています。本人いわく、「歌うのは苦手だけど、耳だけは良いんだ」とのことですが、おそらく、耳で聞いているのではなく、空気の振動を肌で感じているのではないでしょうか。ただ、声だけで電話をかけられるほど正確なピッチを発音しているシーンもありました。この矛盾は、どうやってもひっくり返せません。

僕は昔、B(シ)の音だけ聞きとれる「Bだけ絶対音感」というものを持っている、と自負していたことがあります。聞きとれるといっても、せいぜいロング・トーンを3回に1回くらい当てられるくらいでした。もちろん、正確なBを発音できるわけでもありません。これは当時、好きな子のためにコピーしていた曲が、Bのロング・トーンから始まるので、「Bの音が聞きとれるくらい聞き込んだぜ」という意味のジョークです。本物の絶対音感とは、大きく異なります。なお、その恋は実りませんでした。恋愛も音痴だったわけです。ちーん(C)。

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