正確はスピードに勝るのか

Pocket

とある楽器のクリニックで講師が「正確はスピードに勝る」と言っていた。「急いでやっても身につかないから、ゆっくり確実に鍛錬すべきだ」という風なことも言っていたため、このような表現になったのかもしれない。ある意味、これは真である。ただ、言葉通りにとらえて「スピードは重要でない」と誤解してしまうと大変危険だ。

どうしてスピードが重要か。スピードがなければ、実現できるはずだった目標も「遅すぎる」という結果になってしまうからだ(参考『やろうとしてもできないこと』)。若ければ若いほど、選択に悩まされるはずである。「暇だ」「特にやることがない」「時間を持て余している」という若者は、もう少し焦った方が良いかもしれない。「退屈したい」という人はこの限りではないけれど。

また、プロとして求められるものもスピードである。どんなに美味しい料理が作れても、注文から料理を出すまでに2時間も3時間もかかっているようでは料理人になれない。ミュージシャンも同様だ。「今すぐ演奏できるか」に応えられる人だけがプロとしてやっていける。「練習したらできます」は遅すぎるのだ。

では、スピードは正確に勝るのかと言えばそれも違う。不正確なものは商品価値が下がり、必然的に安売りせざるを得ない。100円ショップのように、大量に仕事を取れば儲かるかもしれないが、人間1人ではまず長続きしないのだ。そして、1度安売りしてしまうと値段を上げるのが難しくなってしまう。よって、長期的な利益を見込むなら正確が必要不可欠である。

もちろん、プロなんて目指してなくて、趣味でやっている人もいるだろう。そういう人は正確もスピードも無縁かもしれない。ただ、上達すればするほど面白くなるのは確かだ。ぜひ、楽しんでいただきたい。できるだけ早く、長い時間で。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA