小学生探偵のリズム感

某国民的小学生探偵の映画で、主人公一行が「ストップウォッチを30秒で止める」というゲームをやっていたことがあります。主人公の小学生探偵は27秒を記録して友人たちに「惜しいですね!」と評価されるのですが、この3秒のロスはどの程度のものなのでしょうか。

30秒はテンポ60で30拍、小節で換算すると、4/4拍子が7小節と2/4拍子が1小節です。ジャズのバラードだったらAセクションにも満たない長さです。わずかその程度の長さで3秒ずれるということは、3拍分ハシって演奏しているのに等しくなります。倍のテンポ120にしても60拍4/4拍子が15小節です。ミドル・テンポのポップスのサビの手前、まだ曲が盛り上がっていない段階で3秒、つまり1小節半もハシっていることになります。

たとえばこれが30秒ではなく、4分や5分と長い時間であれば、1小節くらいずれてしまうのは止むを得ません。しかし、まだ1番も終わっていない段階でこれだけテンポが乱れるのは「リズム音痴」と言わざるを得ません。ちっとも惜しくないのです。訓練すれば改善できるかもしれませんが、周りが「惜しいですね!」という誤解を生むような反応をしていると、本人も自覚しにくいでしょう。「全然ダメね」とクールに言い放つような元組織の科学者が彼には必要なのではないでしょうか。



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聞くところによるとこの小学生探偵は、たいへん音痴なのに絶対音感の持ち主というトンデモ体質で、歌は歌えないのに声だけで電話をかけたりプロ顔負けのバイオリンを披露していたりしています。ミュージシャンとして優秀かどうか微妙なところですが、少なくともリズム感はないので、ソロ・プレイヤー向きと言えるでしょう。そういえば、合唱のシーンで音楽教師に叱られていたような気がします。ハワイで親父にアンサンブルを習わなかったのでしょうか。

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