ミュージシャンが陥りやすい5つの病

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ミュージシャンの仕事は楽器を弾くことである。この楽器というのは、名前に「楽」という文字が入っているが扱うのは大変難しく、1歩使い方を間違えると怪我や病気を引き起こす恐ろしい道具である。楽器を始めたての初心者はもちろん、経験を積んだベテランでさえ、油断すると取り返しのつかない事態になりかねない。常に危険と隣り合わせの仕事であることを自覚し、対策を練った上で演奏活動に打ち込むべきだろう。

今回は数ある疾病の中で、ミュージシャンが特に患いやすい病気を5つピックアップした。主な原因と簡単な対処法も書いておくが、一音楽家の素人意見であることを注釈しておく。少しでも異常を感じたら最寄りの医療機関で診断してもらおう。

〇腱鞘炎

指や手、手首を酷使することで炎症が起こり、痛みを伴う疾患のこと。今回挙げた5つの中で最もポピュラーな病気であると思われる。鍵盤楽器、弦楽器、管楽器、打楽器など、ほぼ全ての楽器が手を使うため、腱鞘炎になる恐れがある。主な原因は、無理のあるフォームで演奏していること。身体の負担になるようなフォームが癖になっている可能性があるので、時間をかけてフォームを見直す必要がある。また、正しいフォームでも長時間続けるとリスクが増す。一番の対処法は、楽器演奏を止めることである。身体が悲鳴をあげたなら、それが自分の限界だと諦めた方がいい。

〇難聴

音の聞こえ方が鈍くなったり、最悪耳が聞こえなくなったりしてしまう恐ろしい疾患のこと。指や手と同じくらい酷使するのが耳であり、それだけ患いやすい器官と言える。主な原因は、アンプやスピーカーなどによる大音量である。特にドラム・セットは、シンバルやスネアなど爆発的な大音量を引き起こす楽器が混在しているため、ドラマーはもちろん、周りのメンバーも注意すべきだ。これの対処法も、楽器演奏を止めて耳を休めるのが一番だが、耳栓を使って保護するといった方法もある。

〇声帯炎

声帯に炎症ができることで、声が枯れたり出なくなったりしてしまう疾患のこと。声を扱うボーカリストにとっては「喉の腱鞘炎」と呼べるだろう。腱鞘炎と同様、無理のある歌い方で喉を痛めていたり、長時間歌い続けていたりしているが原因だ。対処法も同じで、歌わないのがベストである。同時に、声帯という楽器は他の楽器に比べ繊細で弱い楽器であることを、ボーカリスト以外のミュージシャンも胸に刻まなければならない。ボーカリストが無理して歌ってしまう原因は、周りの楽器にもあるからだ。

〇アルコール依存症

肉体的・社会的弊害があるにも関わらず、アルコール摂取をコントロールできなくなること。主な肉体的弊害は手足のふるえ、発汗、興奮などがあり、いわゆる「飲まなきゃやってられない」という状態になる。アルコールの量や摂取スピードも上がり、急性アルコール中毒になって命を落とすこともある。原因は、アルコールが当たり前になっているミュージシャンの仕事環境やアルコールを飲むと演奏が捗る、という幻想か。これも、アルコールを断つ、あるいは、アルコールが当たり前になっている現場には近づかないといった対処法が考えられる。いっときに比べると数は減ったが、まだまだなくなっていない。なお、「アルコール」の部分は「たばこ」「薬物」など、あらゆるものが当てはまる。

〇うつ病

気分が落ち込むなどの抑うつ状態をはじめ、不眠、食欲低下といった症状まで引き起こす精神疾病。ミュージシャンに限らず芸術家とは、その繊細さ故にうつ病を患いやすい。この病気の厄介なところは、自分1人では対処しにくいことである。これまでに挙げた疾病は「無理のあるフォーム」「長時間酷使している」など原因が明確なため、原因を遠ざけることで対処法になる。しかし、うつ病の場合は何が原因なのか本人もわかっていないことがある。強いて対処法らしい方法を挙げるなら、深く考えないことくらいか。

〇まとめ

「腱鞘炎」
【原因】無理なフォーム、長時間の演奏行為
【対処法】フォームを改善する、演奏を止める

「難聴」
【原因】大音量
【対処法】耳栓を使う、耳を休ませる

「声帯炎」
【原因】無理のある歌い方、長時間の歌唱行為
【対処法】喉を休ませる、歌いやすいようにサポートしてもらう

「アルコール依存症」
【原因】環境、幻想
【対処法】断つ、遠ざける

「うつ病」
【原因】自覚しにくい
【対処法】深く考えない

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