ドラム・ソロは、大まかに分けると以下の2つのタイプに分けられます。
【タイプA】楽曲の一部分がドラム・ソロになっている場合
【タイプB】ドラム・ソロだけで楽曲が構成されている場合
タイプAのドラム・ソロはアンサンブルと協力して作られることが多く、ソロの時間は短めです。いっぽう、タイプBはドラムの独奏であり、ドラム単体で1曲を仕上げなければならないため、長いソロになります。今回はタイプAのドラム・ソロを中心に解説していきます。一応参考までに、タイプBのドラム・ソロの動画を載せておきます。
タイプAのドラム・ソロは、さらに4種に分類できます。
◯コーラス
ドラム・ソロをするサイクルとテンポが決まっているタイプです。サイクルとは「1まわし12小節」のように、決められた小節数を循環することです。ジャズやブルースだと1コーラスで1サイクルになっていることが多いです。
(ソロは5:17~)
◯トレード
他の楽器と交代でドラム・ソロをするタイプです。4小節交代(4バース)や8小節交代(8バース)と、比較的短いサイクルでトレードすることがほとんどです。基本的に「他の楽器→ドラム」の順でソロを回していきます。
(ソロは3:24~)
◯ヴァンプ
ヴァンプ(繰り返される一定のメロディ)の上でドラム・ソロをするタイプです。ヴァンプに合わせたリズムを刻んでもいいですし、ヴァンプから離れたフレーズを叩いても構わません。ソロの終わりはドラマーのキュー(合図)によって決まります。
(ソロは2:12〜)
◯フリー
楽曲の途中で自由度の高いドラム・ソロをするタイプです。「コーラス」と似ていますが、こちらはサイクルとテンポが決まっていないため、速くなったり遅くなったりできます。
(ソロは1:33~)
これらはいずれも形式であって、どう叩くか、つまり、「作り方」はだいたい共通しています(フリーはやや例外が多い)。肝心の作り方は次回にて。