ドラムの記譜【後編】

ドラムの記譜【前編】の続き。

○スネア

前編で書いた通り、ト音記号でいうところのドの位置に記されます。普通は黒まるで書きますが、クローズド・リム・ショットはバツで書くことが多いです。また、符尾に斜線を引くことでクローズド・ロール、装飾音(ピアノでいうところのトリル)を加えることでフラムやラフといった、スネアならではの特殊な奏法を表します。音価の長いクローズド・ロールを記すときに白たまやタイを用いることもあります。

○タム類

タムはドラマーによってセッティングしている数が異なるため、ドラムの中で最も音符の位置が安定しない楽器と言えます。一般的な2タム1フロアのセッティングであれば、ト音記号でいうところのミがハイタムレがロータムラがフロア・タムであることが多いです。櫻井の所感では、スタンドやアタッチメントを使ってセッティングするタム類はスネアより上、シェル(胴体)に足がついているフロア・タム類はスネアより下に書かれている傾向があるように思えます。ド以外の黒たまで符尾が上向きのものは十中八九タム類と思って差し支えないでしょう。

○シンバル類

スネア、タムなどの太鼓類が通常の符頭であるのに対し、シンバル類はバツで表されます。ハイハット、ライド、クラッシュが主なシンバルになりますが、国や地域、人によって書き方が異なり、タム類同様、表記が安定しない楽器です。日本では、ト音記号でいうところのソがハイハットラがライドシがクラッシュという表記が多いです。ことクラッシュに関しては、一見してわかるようにアクセント記号をつけたり、符頭をマルで囲ったりすることもあります。ただ、スプラッシュやチャイナといったエフェクト・シンバルをバツ+マルで囲むマークで表記する人もいるので注意が必要です。

○パーカッション類

カウベルは符頭を三角形にして表記することが多いです。白たまと見間違わないように、黒い三角形を用いるのが普通ですが、まれに白い三角形を用いる人もいます。その他パーカッションも同様ですが、なぜかタンバリンはバツで表されることが多いです。この場合、シンバル類と混同しやすいので、文字による補足が入るのがほとんどです。ちなみに櫻井は、クローズド・リム・ショットでない「リムを直接叩く」という場合は叩くリムの楽器の符頭をひし形にしています。

○ペダル類

これも前編に書いた通り、足で操作する楽器は符尾が下向きになります。ト音記号でいうところの黒たまのファがキックバツのレがハイハット・ペダルと書く人がほとんどでしょう。足でカウベルを演奏する場合は前項同様、符頭を三角形にし、符尾を下向きにします。

以上のことからもわかるように、ドラムの記譜は他の楽器に比べてかなり個人差があります。自分で書いたものを自分で読む分には問題ないのですが、自分の書いた譜面を相手に読んでもらう場合は、食い違いが起きないよう注意しましょう。不安な表記あれば文字で補足するのもいいでしょう。



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