ジンクス

国語辞典いわく、「縁起のよい、または悪い言い伝え。また、縁起をかつぐ対象とする物事」のことです。たとえば、「左の頬にニキビができると振られる」という風に、結びつきのないものによって吉凶を占うケースが多いです。他にも「数字の4は不吉」「手の平に『人』という字を書くと緊張が和らぐ」「卒業の日、校庭のはずれにある古い大きな樹の下で、女の子から告白して生まれたカップルは永遠に幸せになれる」などがあります。いずれも日本国内限定のジンクスで、たとえば海外で不吉とされている数字は「13」です。

ミュージシャンの有名なジンクスといえば「ロック・スターは27歳で他界する」があります。ぱっと思いついただけでも、ジミ・ヘンドリクス、ジャニス・ジョップリン、ジム・モリスンの3人が挙げられます。短命であることもさることながら、3人とも1970~71年と同時期に亡くなっているため、インパクトが強くジンクス化したものと思われます。もう少し身近なものでは、「カラオケで『ロマンスの神様(広瀬香美)』を歌うと恋愛が成就する」があります。これも日本国内限定です。どうして恋愛系ばかりなのでしょうか

「このジンクスをしなければ」という依存に繋がる危険もありますが、特徴的なジンクスは流通しやすく、結果として宣伝になることがあります。とある有名な野球選手のジンクスで、「バッター・ボックスに立って構える前に、バットで観客席を指すとヒットが打てる」というものがあるそうです。パフォーマンスが1人歩きして、ジンクス化した例と言えます。ちなみに、僕は「バッター・ボックスって何?」というレベルで野球に興味がないため、この野球選手の名前も覚えていませんし、このジンクスは通用しないでしょう。僕が野球をやったら「櫻井ティモの投げるボールは絶対に打てない」みたいなジンクスが生まれるのではないでしょうか。



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そういえば、野球には「2年目のジンクス」というものがあります。初年度に活躍した選手が2年目に活躍できないというジンクスですが、これは野球に限らず、どんな業界にも起こり得るジンクスです。音楽業界だと、「特定の1曲だけが大ヒットして、その曲しか知られていない」という、いわゆる「一発屋」がこれに相当するのではないでしょうか。ただ、1曲でもヒットすれば儲けものです。「ドラム・セットに座って構える前に、ドラムスティックで観客席を指すとヒット曲になる」みたいなジンクスがあればいいのですが。

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