オープンハンド奏法のメリット、デメリット【前編】

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基本的にドラム・セットは右利きの人が叩きやすいよう、スネアを中心にタムやシンバルといった楽器を右側に多く配置する。ハイハットが左側にあるのは、「左足で操作するため」「『ハイハットを叩く』という動作が比較的最近のものであるため」といった理由が考えられる。そのため、右利きでハイハットを叩く時は、両手が交差する形になる。


■両手の交差

これを、両手を交差せずに左手リードで演奏することを「オープンハンド奏法」という。


■オープンハンド奏法

ハイハットのように一定のリズムを刻み続ける楽器は利き手で叩くのが普通であり、オープンハンド奏法を使っている人も左利きである場合が多い。有名なのはビリー・コブハム、サイモン・フィリップス、日本人だとSATOKOや茂木欣一(東京スカパラダイスオーケストラ)あたりだろうか。

一般的な左利きのドラマーと大きく違うのは「右利きのセッティングを、手だけ左利きで演奏している」という点である。松崎しげるみたいなものだ。右利きの演奏を鏡写しにした左利きと違って、演奏方法が大きく異なる。この演奏方法の違いによって生まれるメリットもあればデメリットもある。今回は、そのメリットについて触れよう。

◯ハイハットを叩く際に右手の自由度が上がる

冒頭に書いた通り、ハイハットを右手で叩くと両手が交差するため、右手が左手の軌道を邪魔する形になってしまう。


■右手の振りが小さいと左手が当たってしまう

左手と一緒に右手も大きく振れば当たることはないのだけれど、慣れないうちはタイミングが難しく感じるだろう。現に「バックビート(スネア)を強く叩こうとすると右手に当たる」と悩んでいる生徒様は多い。

その点、オープンハンド奏法は両手の軌道が交わらないため、左手(ハイハット)の振りが小さくても右手(スネア)は干渉を受けない。ハイハットの音量をセーブしたまま大きく振りかぶってバックビートを叩く、ということも可能だ。

さらに、ハイハットを叩きながらタムを絡めやすくなるため、通常のフォームでは叩きにくいリズム・パターンやフィル・インが作りやすくなる。

◯見た目が格好良い

レギュラー・グリップ(参考「レギュラー・グリップ」)もそうだけど、「普通と違うは格好良い」みたいな風潮がある。手を交差していないだけで「この人、上手い」という印象を与えられるのだ。

以上、2点である。デメリットについては【後編】へ。まだ書いてないけれど、デメリットだけで後編は埋まるだろうな、という予感がしている。

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