文学少年

「コーヒーを飲める俺、おとな」くらいの感覚で、「挿絵が入ってない本が読める俺、おとな」という妙な背伸びをしてきました。おかげで僕は、幼いころから活字に慣れ、読書が趣味になりました。国語の授業なんてまともに受けたことがないのに、こうして文章を書けているのは、読書の影響が大きいからです。

なんでも、高校には、「文芸部」あるいは「文藝部」というものがあって、宇宙人が窓辺で本を読んでいたり、部長がおやつに本を食べていたり、眼鏡をかけた新入部員が盆栽をしていたりするそうです。誠に残念ながら、僕の通っていた学校には、文芸部がありませんでした。もしも、小学生のころから文芸部に入っていて、文芸部のある高校に進学していたら、今ごろどうなっていたでしょう。

読んでいるのは普通の文学作品で、海外の本もよく読みました。ただ、言語は日本語(つまり翻訳されたもの)に限定されます。「洋画は吹き替えじゃないと見れない」という人と同じくらい、非難を受けそうですが、こればっかりはどうしようもありません。「原作が日本語の作品ならどうだろう」と思い、村上春樹の『ノルウェイの森』の英語版に挑戦したこともありましたが、直子と一緒に歩いているシーンあたりで断念しました。内容に関わらず、他言語の本は、読書の対象にならなかったのです。そのため、留学中は、本が読めず、軽い読書中毒状態でした。

最近は、タブレット端末で読める電子書籍もあります。しかし、紙媒体のように長時間は読めず、「片面印刷で裏のページがない本」という点に、違和感を覚えてしまいました。僕が隠居するまでに技術が発展して、紙と変わらない材質と感覚で、かつダウンロード可能な機器、および図書館が発足していることを願うばかりです。



★オススメ ライブ




図書館をあまり利用しない方のために説明しますと、市営図書館は、その市の市民であれば、誰でも無料で利用できます。専門書や雑誌も置いていますし、漫画やライトノベルも扱っています。本だけでなく、CDやDVDを貸し出している図書館もあります。1度に10冊前後の本を、2週間ほど借りられますし、場合によって延長も可能です。インターネットによる予約、お取り寄せもできますし、新刊も、だいたい1年くらいで入荷しています。読書好きとっては、夢のような施設なのです。

いつか図書館でコンサートできたら面白いだろうなあ、と思っていますが、どこの図書館でも、館内BGMにジョン・ケージの『4分33秒』がリピート再生されているため、邪魔はできません。

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