譜面作り

音楽講師の主な仕事は「音楽教室(スタジオ)でのレッスン」ですが、レッスンを円滑に進めるための事前準備も仕事内容に含まれます。講師によって様々な指導方法があるので一概に言えませんが、僕の場合は「教材作り」、中でもレッスンで使う楽曲の「譜面作り」が事前準備の大半を占めています。曲をコピーし、それを楽譜に起こす作業のことです。

ドラムの譜面作りは、他の楽器に比べるとはるかに容易です。たとえば、ギターでしたら曲の構成、メロディ、コード、リズムを聞き取って五線譜に書きます。人によってはTAB譜を欲しがる生徒様もいるでしょう。ドラムの場合、聞き取るのは曲の構成とリズムだけです。しかも、同じようなリズムを繰り返しているので、パターンをコピーできたらほぼ終わりなのです。さらに、リズムはメロディやコードのような音程がないため、かなり自由度が高くなります。「楽器(ドラム)がなくてもコピーできる」という特徴も見逃せません。

ただ、コピーにも「程度」があります。最上級は、音源と全く同じようにコピーする「完コピ」でしょう。前述した「同じようなリズム」の「ような」の部分を簡略化せず、細かいニュアンスまで書き起こす作業です。普通は一時停止やスロー再生を駆使し、繰り返して何度も聞くことで完コピを可能にしますが、「速度も変えず、一時停止もせず、2回再生しただけで大抵のポピュラー曲はコピーできる」という超人的な能力を持った人もいます。5分の曲なら10分でコピーできる、というわけです。



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楽器を上達するために最も欠かせないことは、難しい楽曲やテクニックを身につけることではなく、「演奏し続けること」です。高レベルの曲に挑戦し、「自分はなんて下手なのだ」と落ち込むことで向上する人もいますが、大抵の人は挫折してしまいます。それよりは、ゆっくりでもいいから「できる」を積み上げていく方が長続きしますし、確実に上達します。

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