本当に「言いたい事も言えないこんな世の中じゃPOISON」なのか

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20年くらい前に流行った某ドラマの主題歌の1節。主演男優がボーカルと作詞を務めていて、「言いたい事も言えないこんな世の中じゃPOISON」は最もよく知られているサビのフレーズです。「POISON」は「毒、毒物、毒薬」を意味する名詞であるため、「言いたい事も言えないこの世の中POISON」の方が正確な表現と言えます。歌詞全体の内容を簡単にまとめると「世の中に流されず、私は自分の意志を貫きます」となり、「自分の意志を貫きたい私(以下、甲)にとってこの世の中(以下、乙)は、言いたい事も言えない環境である」と見なしていることがわかります。ようするに、甲は自分の目的の障害となっている部分を「毒」と比喩しているのです。

「言いたい事も言えない環境」というのは「言いたい事すら言えない状況」であり、行動(言動)を大きく制限されている、というシチュエーションです。このような拘束状態にあっては、誰もが精神的ストレスを感じることでしょう。この精神的ストレスがもたらす障害は胃痛や頭痛、円形脱毛症、パニック障害、うつ病など、挙げればきりがありません。甲が求める「貫きたい意志」が具体的にどういったものなのかはわかりませんが、「自由に生きてく日々を大切にしたい」と歌っていることから、少なくとも「自由に行動できるレベルに健康を維持したい」と察することができます。それゆえ、「言いたい事も言えない乙はPOISON」は、論理的に正しいことがわかります。

しかし、ここで1つ大きな疑問点があります。それは、「乙は本当に言いたい事も言えないのか」ということです。まず、ほぼ全ての国において「言論の自由」が認められています(世界人権宣言第19条)。すなわち、人間はいついかなる時も自由に発言できる、という人権を、乙が保障しているのです。これは甲の主張と真っ向から対立しています。なぜなら、甲が問題提起しているのは「言いたい事も言えないこと」ではなく、「言いたい事も言えない乙そのものだからです。もし前者の意味であるならば、「言いたい事も言えないのはPOISON」とならなければおかしくなります。

乙は言論の自由を法的に認めているので、甲の「POISON発言」は勘違いということになります。では、どうしてこのような勘違いが起こってしまったのでしょうか。最初に思いつくのは「甲は、乙の定める言論の自由の存在を知らなかった」という可能性です。しかし、存在を知らなかったとしても、甲の行動が制限されることはありません。甲は「言いたいことも言えない環境」を実際に体感しているからこそ、問題提起しているのです。

以上のデータを元に考察した結果、「甲は無意識のうちに自分自身の発言をセーブしており、それによって引き起こされた精神的ストレスを乙へ責任転嫁している」という結論に至りました。歌詞の内容とは裏腹に、自分を騙しているわけです。たしかに戦うことは必要ですが、戦うべき相手を見誤っては勝負になりません。



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