ドラゴンナイト

日本のゲーム会社「スクウェア(現スクウェア・エニックス)」の、ロール・プレイング・ゲーム「ファイナルファンタジー(以下、FF)・シリーズ」に登場する、ジョブ(職業)というアビリティ(特殊能力)の1つです。日本語では、「竜騎士」と表記されます。「戦士」や「侍」といったジョブ同様、攻撃力、防御力に特化し、物理攻撃をメインに扱う、前衛向けのジョブです。

大きな特徴として、「『ジャンプ』という技が使える」「槍を装備できる」の2つが挙げられます。シリーズ作品すべてに「竜騎士」というジョブが登場するわけではありませんが、これら2つの特徴を満たしているキャラクターを、「竜騎士キャラ」と呼ぶことがあります。

「ジャンプ」は、跳躍した後に急降下し、着地と同時に斬撃を与える物理攻撃です。跳躍に1ターン、急降下と着地(攻撃)に1ターン、計2ターンを消費します。この技には、「跳躍中(1ターン目)における敵攻撃の無効果」「通常攻撃よりもダメージが倍相当」という特徴があります。

これらは、メリットとして挙げられるのですが、実はデメリットでもあります。基本的に、FFは、パーティ(複数名のキャラクターで構成された戦闘組織)で話を進めていくため、個人の能力よりも、パーティの連携を活かせるかどうかが攻略の鍵になります。つまり、竜騎士1人が敵攻撃を受けないのは、大したメリットになりません。むしろ、回復役などの後衛に、敵攻撃の矛先が向けられてしまいます。また、「ダメージが倍相当」とはいえ、攻撃に2ターン消費するのですから、結局、通常攻撃を2回するのとダメージ量はあまり変わりません



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槍は、現実世界においてはリーチ(攻撃可能範囲)を長く取れるため、攻守共に優れた武器として知られています。しかし、FF世界における槍は、これといった特徴がありません。剣に比べ、攻撃力や命中率が上がる、といったことも一切ありません。大抵のシリーズ作品で、北欧神話に登場する「グングニル」が槍系の最強武器として扱われます。ただ、そもそも竜騎士は、ナイトや格闘家といった他の前衛系のジョブに比べると、攻撃力が低く設定されています。つまり、同スペックの武器を使っても、差が出てしまいます。

このように竜騎士は、非常に勝手の悪い、扱いにくいジョブです。しかし、いまだに根強い人気があります。当初は、「飛竜の恩恵を受けた伝統ある騎士」みたいな設定があったり(ジャンプという技があるのも、この設定が元となっています)、作品によっては「竜技」という、竜騎士一族に伝わる奥義を使ったりするキャラクターもいたりします。中二心をくすぐられる格好良さを持ったジョブなのです。最新作では、「今時、まだ剣使ってんの?」なんて名台詞が聞けるかもしれません。

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