トマス

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聖書に出てくる登場人物の中で、櫻井が特に憧れているのは「ヨブ記」に出てくるヨブ(参考『ヨブ』)だけれど、最も親近感を覚えるのは、トマスだと思う。トマスは新約聖書の登場人物で、イエス・キリストの12使徒の1人だ。12使徒と言えば、イエスが直々に弟子として迎え入れた側近の中の側近である。さぞ立派な信仰者なのだろうと思いきや、このトマス、どうしようもないポンコツクリスチャンなのだ。

トマスのエピソードで最も有名なのは「イエスの復活を信じなかった事件」だ。クリスチャンとは教会へ行っている人や賛美歌を歌っている人ではなく、「イエスが神のひとり子として十字架にかけられ、復活したと信じて受け入れている人(使徒8:32-37)」である。しかしトマスは「実際にイエスを見なければ信じない(ヨハネ20:24-25)」と頑なに受け入れなかったのだ。

もう1つ、櫻井が好きなエピソードは「悲観しすぎ事件」である。ヨハネの福音書11章では、イエスがラザロという人物へ会いにユダヤへ向かおうとする。ユダヤにはイエスの命を狙う者がいるため、弟子たちは考え直すように説得するのだけど、トマスは先走って「イエスと一緒に死のうではないか(ヨハネ11:16)」と口にするのだ。彼なりの信仰だったのだろうが、殺されるのが前提になっているのは滑稽なくらい悲観的である。

櫻井はトマス以上に疑い深いし、悲観的だ。そんな櫻井でも救われるように、神様はトマスを12使途に加えたのだと思う。憐れみに感謝して、アーメン。

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