3ピースバンドに学ぶ

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「3ピースバンド」とは3人編成のアンサンブルを表した言葉で、主にロック音楽で使われる。最もポピュラーなのはボーカル+ギター、ベース、ドラムだけど、The PoliceやRushみたいにボーカル+ベースというスタイルもあるし、Ben Folds Fiveや風味堂のようなボーカル+ピアノというスタイルもある。

3ピースバンドで難しいのは、「コード楽器1つで楽曲にどうアプローチするか」だろう。コード弾きだけでは単調なアレンジになってしまうし、歌いながらリードを弾くのは非常に難しい。ギターの場合、単音でソロを弾くと音の厚みがなくなってしまうので、音色を変えたり、フレーズを工夫したり、ソロ自体を削ったりするなどのアレンジが必要になってくるわけだ。前述したボーカル+ベースは、ギタリストの自由度を上げる工夫とも言える。

櫻井が高校時代に結成したのもボーカル+ギター、ベース、ドラムの3ピースバンドだった。BUMP OF CHICKENとかMr. Childrenをコピーしていたのだけれど、ギター1本だとどうやっても薄っぺらい演奏になってしまう。世の3ピースバンドはどうアレンジしているのかなと思い、あらゆる3ピースバンドやギタリストが1人のバンド編成(ボーカル、ギター、ベース、ドラムなど)をよく聞いていた。

一番手軽でとっつきやすかったのは、GREEN DAYやNIRVANAのような、パワーコード中心で歪ませるバンドだった。ルートだけ追えば良いので歌いながらでも弾きやすいし、ソロはオクターブ奏法で補える。シンプルで再現しやすいし、著名な曲も多い。少々音楽性は偏るけれど、参考になった。

当時ドラムを習っていた恩師にも指導を仰いだところ、ジェフ・ベックのトリオ作品(Beck, Bogert & Appice)を勧められた。それまでずっと歌の入ったものを中心に聞いていたけれど、アレンジを学ぶならインストバンドも十分参考になる。とりわけ櫻井はジャズが好きなので、当時はジョン・スコフィールドのトリオ作品を聞いていた。

ドラマーの観点では、やはり手数が重要である。どちらかと言えば櫻井はシンプルなビートを演奏するのが得意だったけれど、ギターの自由度を上げるためには、ギターがリードに専念しても安心できるようなドラムの厚みが必要だ。もちろん手数だけでなく、音色にも同じことが言える。櫻井が太い音を求めるのは、こういう経験があったからかもしれない。

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