
日本のバンド「JUDY AND MARY(以下、ジュディマリ)」に『トラウマ』というタイトルの楽曲があるわけではなく、櫻井ティモのジュディマリにまつわる心的外傷のことです。あらかじめ断っておきますが、当記事はジュディマリを非難するものではありません。ジュディマリ本人たちが出てくるわけでもないのでご注意ください。
ドラムを始めて1年が過ぎようとしていた高校1年生の冬、僕は「ジュディマリやるべ」と言うベーシストの同級生に誘われ、3月に開かれる学校行事でバンド演奏をすることになりました。残りのメンバーをどうするか検討したところ、同じ高校の3年生で音楽コース(軽音部のようなもの)の先輩2人に白羽の矢が立ったのです。校内でも話題の、実力派の先輩でしたた。
先輩方は快く引き受けてくださったのですが、問題は選曲でした。誰が決めたか知りませんが『mottö』をやることになったのです。この曲、テンポ196の8ビートでとにかく速いのです。おまけに、2番の冒頭に8分音符のキック3連打が入っています。

僕は不器用なりに努力しましたが、何度練習しても成功しません。それ以前に、手も足もテンポ196では動かすことすらできませんでした。結局、原曲よりも遅めテンポに設定し、前述のキック3連打は諦めて普通のパターンを叩くようにしたのです。
せめてものフォローをしたつもりでしたが、先輩方は納得がいきません。「2番のアタマはキックの3連打だ」と指摘され、「足が動かなくてできません」と答える。すると「できない? なんでできないの?」とおっしゃるのです。その後、僕はたいそう落ち込み、同級生のベーシストに泣きついたのでした。
これをバネに「絶対速いテンポの曲を叩けるようになってやる!」と情熱的になる人もいるでしょう。ですが、僕の場合は「もう2度と速い曲はやらない」と忌避するようになったのです。以来、テンポ190以上の8ビートの譜面を見ると鳥肌が立ちますし、ベーシストに泣きついた駐車場の風景がフラッシュバックするほど心がざわつきます。これが僕のトラウマです。
たまにジャズのスタンダードをテンポ310くらいで叩き、メンバーの苦しんでいる姿を見て楽しむことがありますが、たぶんこのトラウマの裏返しだと思います。憎しみは憎しみを生む、ということです。

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