知らんけど

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関西圏、とりわけ大阪において頻繁に用いられる方言のひとつ。「文章+知らんけど」を基本形とし、末尾にこの言葉が置かれる。標準語に直訳すると「知らないけれど」だが、「知識がない」という意味ではなく、「自分とは関わりがない」という意味の「知らない」である。しかし、関わりがある場合も普通に用いるので、ほとんど意味はないと言っていい。英語の「You know」のニュアンスが一番近いと思う。似たようなニュアンスなのに、英語は知っていて、関西弁は知らない、というわけだ。

口語なのでオフィシャルな文章に用いられることはないが、汎用性が高く、いかなる文章にも用いることができる。「風が強いし、台風でも来よるんやろ。知らんけど」のように「不定+知らんけど」の形式は関西圏以外でも受け入れ易いが、「犯人はお前や! 知らんけど」のように「断定+知らんけど」の形式が受け入れられるのは関西圏だけである。ちなみに、例文で「来る」を「来よる」と書いたが、これは九州地方の訛りである。関西で用いられることはない。知らんけど。

姫路市出身の友人で、「知らんし」という言葉をよく使っている人がいる。正確には、「知らんし(怒)」と若干憤っているニュアンスが含まれているのだけれど、決して怒っているわけではないらしい。似たような言葉だが、「知らんけど」に比べると汎用性がなく、「初耳です」くらいの意味しかない。たとえば、「台風来よるんかなあ」に対して「は? そんなん知らんし」といった具合に用いる。繰り返すけれど、怒っているわけではないらしい。

関東で「知らな〜い」と言うと、「『知らな〜い』って言っているあたし可愛い」という意味になる。また、「知らねえよ」は「本当に知らないし、今後知るつもりもない」だ。「知ってる?」は「僕って物知りでしょ」で、「知ってる知ってる!」は「知っている」あるいは「今知った」である。「知りたい?」「知らないの?」「知ろうよ!」はいずれも「いいから私に喋らせろ」という意味。関東だけじゃないかもしれないけれど、挙げればキリがない。

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