ワシントンの桜の話

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ワシントンといえば、アメリカ合衆国の初代大統領である。たしか1ドル紙幣の肖像になっていて、額面が安いからアメリカ国民はみんな知ってるぜアハーン? みたいなイメージがある。さらに同国の首都が「ワシントンD.C. 」という都市なので、アメリカ国民でなくても知ってるよなアハーン? みたいなイメージもある。ただ、あまりにもワシントン推しするものだから、「ワシントンD.C. はワシントン州にある」と勘違いしている人も多いのではないか。ワシントン州は西海岸、ワシントンD.C. は東海岸である。

閑話休題、初代大統領のワシントンといえば、桜の話が有名である。有名なのだけれど、実は具体的な内容はあまり覚えていない。櫻井のおぼろげな記憶では、こんな話である。

ワシントンの家の庭には先祖代々伝わる、由緒正しき桜が植えてあった。ワシントンの父はそれを大切にしていたが、ある日、幼きワシントンは「こんな古臭い木を気にしているようではこの国は立ち行かぬ!」と、斧で桜を切り倒し、「目を覚ませ!」と父を恫喝する。その姿があまりにも堂々としていたため父も叱る気になれず、むしろ賞賛した。

子どものころに読んだ本の話なので細かい点は違うかもしれないが、大筋は合っていると思う。ただ、櫻井のおぼろげな記憶ではもう1つ、「こんなんだったっけ」という話がある。

ワシントンの家の庭には先祖代々伝わる、由緒正しき桜が植えてあった。ワシントンの父はそれを大切にしており、子どもたちが手を出さないよう「この桜を折った者は呪われる」と言い聞かせていた。ある日、幼きワシントンはその桜をうっかり折ってしまう。すると、ワシントンは桜の木を斧で切り倒したあと、父が大切にしていたを割り始めた。仕事から帰ってきた父が「壺を割ったのは誰だ!」と問い詰めると、ワシントンが泣きながら「私です。とても許されないことをしたと思い、庭に植えてあった桜の木を切り倒しました。これで私は呪われることでしょう」と言った。ワシントンの機転に父も「あっぱれ、褒めてつかわす!」と、うなったそうな。

書いているうちに思い出したけれど、これは一休さんの話だった。「やっぱり冒頭に書いた恫喝の話が正確なワシントンの逸話なのだろう」と思って念のために確認したら、実際は「桜の木を切ったワシントンが、過ちを正直に告白したら父に褒められた」という話だった。しかもこの逸話、フィクションであるらしい。子どもたちに正直であることの素晴らしさを教えるのが目的らしいが、この話を聞いて正直になる人は、この話を聞かなくても正直になると思う。

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