音楽の道を諦めた、その後

先日、高校時代の友人と久しぶりに会いました。もともとはボーカリストだった友人は関東を離れ、今は菓子職人になって自分の店を開いているそうです。まさかそんな野望があったとは夢にも思いませんでした。ひょっとして、高校時代から目論んでいたのでしょうか。

昔一緒にバンド組んでいたメンバーの1人は、とある事務所にスカウトされたのをきっかけに、今は舞台俳優として活動しているそうです。元はダンサーとして全国大会に出ていたり、某有名男性アイドル事務所に所属していたりと、超がつくほど器用な人でした。きっと俳優業もそつなくこなしているのでしょう。

さらに別のメンバーは、「金持ちになって他人を見下したい」という、これ以上にない純粋な動機でバンドを脱退した後、税理士を目指し始めました。高卒で漢字も書けない、算数もできないようなギタリストでしたが、今では毎年確定申告でお世話になっています

友人のドラマーは僕よりもずっと才能も実力もあり、人格者でしたが、プロにはならず介護職に就いています。別の友人はシンガーソングライターでしたが、福祉系の大学に入って勉強し直し、福祉関係の仕事に就いているそうです。



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一時期は音楽事務所に所属してバンド活動していた友人のギタリストも、今は就職して真面目に仕事をしています。社会人としての生活に慣れ始めたのか、働きながら細々と音楽活動を始めた友人もいます。

バンドの夢を諦め、作家の夢を追いかけ始めた人がいます。結婚して、楽器には全く触れなくなった人もいます。病気で夢を諦めざるを得なくなった人、事故で亡くなった人、若くして自殺を選んだ人もいます。

僕1人の周囲に限っても、これだけの人生があります。当たり前ですが、音楽の道だけが人生ではありません。ミュージシャンの夢を諦めることで輝く人だってたくさんいます。いつまで音楽を続けられるかわかりませんし、音楽がなくても人は生きてゆけるのです。

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