櫻井は何のために楽器を演奏してきたのか

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前回(『何のために楽器を演奏するのか』)の続きというか、櫻井の経歴について。歴史になるほど長いものではないけれど、音楽の授業を除き、櫻井が楽器を弾き始めたのは中学生のころで、楽器はギターだった(参考『アコースティック・ギターの思い出』)。音楽が好きで、楽曲にもっと近づきたい、沈みたいという動機があったと思う。端的に言えば「演奏するのが好き」だったのだ。前回の記事に書いた通り、これは動機として弱かった。その証拠に、ちょっとつまずいた(Fコードが押さえられなかった)だけでギターに触れる時間はめっきり減ってしまった。

高校に入学する前、櫻井は「音楽関係の仕事に就きたい」と思うようになった。ミュージシャンになれるとはほとんど思っていなかったけれど、「もしなれるとしたらせいぜいドラマーくらいだろう」という理由でドラムを始めた。この時点で「演奏するのが好き」から脱却できていたのだ。以前から幾度も書いていることだけれど、ドラムに対しては何の思い入れもない。これは櫻井にとって、とてもラッキーなことだったと思う。

どんな動機でドラムを叩いていたか。「仕事にしたい」という思いはあったけれど、「お金を稼ぎたい」とは考えていなかった。仕事はすべからく苦しいものだと思っていたから、せめて好きなこと(櫻井の場合、音楽)に関係する仕事に就いて気持ちにゆとりを持ちたかった。つまり、「なるべく楽をして結果を出したい」が動機だったのである。この動機は、ドラムを始めた高校生から音楽講師になるまで11年間続いた。

音楽講師という目標に達した今、ドラムを演奏する動機はほとんどないように思える。音楽講師を続けられる程度に鍛錬するだけでよい。このまま引退するつもりでいるのだけれど、「神様から授かった賜物を用いる」という動機が残っているため、やめられそうにない。

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