いわゆるバンドマン、バンドウーマンと呼ばれるバンド活動を生業としているミュージシャンは、偏屈でこだわりの強い生き物です。「せっかくだから、音楽関係のプレゼントをしたい!」という気持ちはわかりますが、下手に選ぶと「いつも使っているやつと違う」「好みじゃないものを押しつけられても困る」みたいな感想を言われて口論になるでしょう。
そんなひねくれたバンドミュージシャンらも、担当楽器によって特別に喜ぶ例外があります。パートナーがバンドミュージシャンの方、あるいは、同じバンドメンバーへのプレゼントにお悩みの方がいらっしゃいましたら、ぜひ参考にしてください。
○ギタリストの場合
ピックや弦、メンテナス用品など、小物の種類が豊富なギターですが、全パートの中でも特に性格が屈折しているのがギタリストです。うかつにエフェクターなんかをあげたりすればその場ですぐに破局、脱退でしょう。
そんなギタリストですが、不思議なことにギターそのものは何本あっても困らない、という習性があります。値段が高ければ高いほど尻尾を振りますが、安物は安物なりに「トイレ用」「風呂用」「布教用」といった使い方をするので、まず喜ばれます。
○ベーシストの場合
ギターと同じく、小物の種類が豊富なので選択肢が多いように思えますが、ギタリストと同じくらいベーシストも歪んでいます。ギタリストのようにその場で問題を起こすようなことにはなりませんが、帰り道のゴミ箱に突っ込むくらいのことはしかねません。
そんなベーシストには、ウクレレがオススメです。意外に思うかもしれませんが、ベーシストはみんなウクレレが弾けます。宇宙規模で考えればベースもウクレレもほとんど同じ楽器なので、親近感を覚えるのでしょう。
○ボーカリストの場合
バンドの華、フロントマンを担うボーカリストのプレゼント選びは、とにかく難易度が高いことで有名です。まず、前項2つと比べても関連機材が極端に少なく、選択肢がありません。一番喜ぶのは「鏡」ですが、これは音楽関連のプレゼントとは言い難いので今回は除外します。
音楽関連のプレゼントは絶望的に思えたボーカリストでしたが、ぴったりのものを見つけました。照明です。ルーメンが高ければ高いほど尻尾を振ります。ただし、欲しがっているのは照明そのものではなく照明の光(ライト)なので、誤解がないよう注意しましょう。
○ドラマーの場合
Nintendo Switchです。ソフトを同梱するとなお良いでしょう。プレイステーション5も捨てがたいですが、テレビを持っていないので薄型のディスプレイもつけてください。
余談ですが20代のころ、当時一緒にバンドを組んでいたボーカリストから箸をプレゼントしてもらったことがあります。ベーシストからはジャージをプレゼントしてもらいました。どちらも10年くらい前にもらったものですが、いまだに現役です。「何をもらうか」も大切ですが、結局残るのは「誰にもらうか」な気がします。