
日本の大学で「首席」というと、「1位の成績」という意味になります。ところが、海外の大学で「首席」というと、「良い成績」という意味に変化します。たとえば、「100点を取ったAさん」と「98点を取ったBさん」がいたとしましょう。日本の大学で首席と呼べるのは、Aさんだけです。しかし、海外の大学では、AさんもBさんも首席として扱われます。つまり、複数の生徒が首席を取れるのです。
なぜ、そんなことになってしまうのでしょうか。実は、海外の評価は、良い順に「First Grade」、「Second Grade」という風になっていて、この「First Grade」が、「首席」と和訳できてしまうのが原因です。この評価は相対的なものではなく、絶対的なものに基づいています。わかりやすく言うと、「小学校の5段階評価で5を取った生徒は、全員Fist Grade(首席)である」と評価されます。
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僕が卒業したニューパーク音楽大学(以下、ニューパーク)では、70点以上で「First Grade」 、つまり、首席とみなされます。100点の生徒も70点の生徒も、どちらも同じ首席です。大学によって基準は異なりますが、「○点以上取れば首席」という点は共通しています。よくある「海外の○○大学を首席で卒業」というプロフィールは、「学年で1位だったんだ」と思われがちですが、実際は70点の成績で、その人よりも良い点数を取った人が複数いた可能性も、おおいにあるわけです。