ウラ打ち

厳密には「8分音符のウラ拍(後述)にアクセントを置く奏法」ですが、ドラムのリズム・パターンの名称にも用いられます。他にも「4つ打ち(これも厳密には奏法の名称)」「ディスコ(ダンス)ビート」など、複数の呼び方があります。ここ最近の邦楽は、ほとんどこのリズム・パターンで演奏されており、8ビート以上にスタンダートなりつつあります。ここでは便宜上、「ウラ打ちパターン」と呼称します。

ウラ拍とは、八分音符を「1と2と3と……」と数えた際の、「」の部分のこと。対して、数字の部分をオモテ拍と言います。

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このウラ拍をハイハット・オープン(後述)で叩き、バスドラムで4分音符(つまりオモテ拍)、スネアで2、4拍目を叩くのが基本的なパターンとなります。

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「ウラ拍にアクセントを置く」と書きましたが、「ウラ拍を強調する」というより「ウラ拍にアクセントを置くことで、オモテ拍のバスドラムが強調される」といった狙いがあります。よって、音楽的には「4つ打ち」の方が正確かもしれません。

ハイハット・オープンとは、左足を上げてハイハットを開いた(オープン)状態で叩く演奏法のこと。ウラ打ちパターンでは、開いたハイハットをオモテ拍で閉じる(クローズする)ことが多いです。そのため、ウラ打ちパターンは「両手両足を動かすリズム・パターン」となります。



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両手両足を動かすといっても、左足(ハイハット側の足)の動きは右足(バスドラム)と同じなので、考え方としては3チャンネル(右手、左手、足)のままです。ただ、難しいポイントとして、以下の点が挙げられます。

a. 左右の足が同時に表拍を踏まなければならない。
b. ハイハットの開き具合を左足で加減しなければならない。
c. 左足を上げる(=ハイハットを開く)タイミングを調整しなければならない。

いずれも利き足でない左足のコントロールに関するポイントですが、ポイントaに関しては右足を手本にして練習すればそこまで難しいものではありませんし、ポイントbに関しては最初のセッティングの時点で上下のハイハットの間隔を狭めておけば、左足で開き具合を加減する手間が省けます。難しいのはポイントcで、ウラ拍を叩く直前に左足を上げるのが理想です。

いろんな人の、いろんなやり方がありますが、僕は「左足をヒール・ダウン(かかとをつけた状態)にして、ハイハットのオープンとクローズを調整すること」をオススメしています。つま先を軽く上げるだけでハイハットが開くのでタイミングが合わせやすいのと、バスドラムをヒール・アップ(かかとを上げた状態)で演奏しても両足が浮いた状態にならないので、身体が安定する、かつオモテ拍を強く叩ける(強調しやすい)といった利点があります。ウラ打ちパターンに限らず、「左足と右足を同じタイミングで踏むフレーズ」の時、左足はヒール・ダウンにしています。逆に、「左足と右足を異なるタイミングで踏むフレーズ」の時、左足はヒール・アップにしています。

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