音楽講師の終わらせ方と諦め方

音楽講師は、大きく分けて2つに分類されます。1つは、楽器店付属の音楽教室などと契約している「雇われ講師」。「雇われ」と書きましたが、実際は個人事業主への業務委託であり、正規雇用ではありません。もう1つは、個人で音楽教室を経営している「社長講師」がいます。これも「社長」と書きましたが、講師を複数人束ねない限り社員は自分1人だけなので、名ばかりの社長と言えます。

雇われ講師は雇い先との契約があるため、講師業を始める前に面接やオーディションを受けなければなりません。いっぽう社長講師は、自分が経営者であるため、いつでも講師業を始められます。自由に始められるのですから、辞めるのも自由と思いきや、終わらせ方は雇われ講師も社長講師も大差ありません

今回は音楽講師を始めた人がどうやって講師業を辞めるか、そして、どういった理由で講師業を諦めてしまうかを解説します。

【音楽講師の終わらせ方】

○事前に会社および生徒様へ報告する

社会人として当然のことですが、音楽講師を辞めることを雇い主である会社と顧客である生徒様にあらかじめ伝えましょう。辞める理由もあわせて、最低でも1ヶ月前には通達すべきです。いきなり「今日で最後のレッスンです」と言って生徒様を混乱させないようにしましょう。

○募集を締め切る

会社と生徒様両方に辞めることを伝えたら、速やかに新規募集を取りやめましょう。店頭やウェブサイト上などに広告を載せたままにしないよう注意すべきです。特に社長講師の場合、広告を出したまま募集用の連絡先を閉鎖してしまうと「レッスンの申し込みをしようと思ったら繋がらなかった」という事態になりかねません。



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○別の講師へレッスンを引き継ぐ

雇われ講師の場合、生徒様の所属は講師ではなく会社です。そのため、講師が仕事を辞めた後もレッスンが続けられるよう、誰かに仕事を引き継いでもらわなければなりません。引き継ぎを頼む講師には、事前にレッスンを見学してもらうなどの対応が求められます。社長講師の場合は音楽教室そのものを閉業することになるので引き継ぎする必要はありませんが、他の音楽教室を紹介するといったケアは必要になるかもしれません。

【音楽講師の諦め方】

○自分の演奏活動に集中できない

ライブハウスなどでの演奏活動は、主に夕方から夜にかけて行なわれます。それは、音楽講師にとって最も需要のある時間帯でもあります。レッスンは時間と曜日を決めてコンスタントに行なうことが普通です。たとえば、演奏活動において一番集客が見込める土日の夜にレッスンを入れると、演奏の仕事はほぼできなくなります。演奏活動をメインにしたいのなら、講師業をやる暇はないでしょう。

○生徒様の実力に幻滅してしまう

他の講師と話をしていて、一番多い不満がこれでした。「みんな真面目にやらない」とか「下手な人を教えるのは退屈」と思うそうです。こう言う人たちは音楽が好きで、楽器を愛しているから、おざなりにされると感情的になってしまうのかもしれません。気持ちはわかりますが、講師には向いていません。何より、生徒様に対して失礼でしょう。

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