面倒臭い

口語では「う」を省略して「めんどくさい」と発音します。辞書いわく「面倒」とは、手間がかかったり、煩わしく思ったりする物事のことです。それに強調の意である「臭い」を付け足した言葉ですが、「可能な限り関わりたくない」という回避に用いられることもあります。「可能な限り」というのがポイントで、「避けて通れないのだけれど、なんとかして誤魔化したい課題や仕事」に対してこの言葉が用いられます。たとえば、「大学の講義が面倒臭い」と言うのは、取るべき単位を取っていなかったり、出席しなければならない事情があったりする時です。講義を休める環境にあるなら、面倒臭いと発言する前に休めば良いのですが、面倒臭いと発言する以上、休めない理由があるわけです。

本来であれば「手間がかかるから」という理由で用いられるはずなのですが、手間のいかんによらず、何かにつけて「面倒臭い」と口にする人がいます。これは「面倒臭い」が、あらゆる説明を省略、単純化してくれる便利な言葉だからです。前述の例で言えば、「大学へ行って講義を受けなければ必要な単位を取れないのだけれど、昨夜は夜更かししたせいで身体がダルいし、今朝から雨が降っているし、そもそも講義は退屈でつまらないから行きたくない」という内容が「面倒臭い」の一言に集約されます。聞いている相手も「ああ、面倒臭いのか」となんとなく理解したつもりになれます。双方得しているように思えるが、何も伝わっていませんし、受け取ってもいません



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