演奏に集中できない時

某知恵袋で「絵はじっくり描けるから集中できるけれど、楽器演奏のような動きのあるものには集中できない」という投稿を目にしました。音楽は「時間芸術」という特質があり、止まった状態がありません。かの有名な『4分33秒』ですらテンポがあり、時間が流れています(参考『『4分33秒』を叩いてみた』)。同じ芸術、同じ集中でも、持久力を使うもの瞬発力を使うものと2種類あるのかもしれません。陸上競技に例えるなら、絵はマラソンランナー(長距離走者)タイプ楽器演奏はスプリンター(短距離走者)タイプといったところでしょうか。

〇絵と演奏の差

「じっくり」という点で、音楽の「作曲」は絵に通じるところがあるかもしれません。DTMなどでパソコンを使って音を入れていく作業は、キャンバスに筆をおろす感覚に似ています。実は演奏もある種の作曲作業なのですが、リアルタイムで行なわれるため、時間に制限があります。この制限が集中の差になっているのではないでしょうか。すなわち、制限がない方が集中できるのがマラソンランナータイプある方が集中できるのがスプリンタータイプというわけです。



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○どうすれば演奏に集中できるか

冒頭の投稿では「どうすれば集中して楽器演奏を練習できるか」といった悩みが寄せられていました。一般的に、楽器演奏の上達に集中は欠かせません(参考『何が演奏を上達させるか』)。前述の通り、絵への集中と演奏への集中は似て非なるものなので、あまりにストレスになるのであれば、これまで培ってきた絵の経験(集中)を一旦忘れるのも手かもしれません。もしくは、絵の集中が活かせるジャンルに挑戦し、テクニックを磨くのも良いかもしれません。前述の作曲もそうですし、時間の制限がないリアルタイムの演奏というと、フリー音楽があります。「いきなりフリーはちょっと……」と思うかもしれませんが、ハマる可能性はあります。まずは「演奏が楽しい」とモチベーションを上げるところから始めてみてはいかがでしょうか

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