学ぶべきでないもの

反面教師」という言葉があります。「どんなに悪い見本であっても学べるものはある」という姿勢を表した言葉です。悪と正反対のベクトルに従えば正義になる、という考えが根底にあるのでしょう。しかし、それは真理なのでしょうか。

たとえば、「銀行強盗が必ず成功する方法」というものがあったとしましょう。銀行強盗は他人の財産を略奪する行為であり、紛うことなき犯罪、悪です。はたしてこれを反面教師にして学べるでしょうか。警察や政府といった組織(団体)なら可能かもしれません。しかし、個人の手に渡れば必ず悪用されます。この場合の最良は「関わらない」になるわけです。

銀行強盗は明らかな犯罪ですが、境界が曖昧なものは多いです。不倫は不貞行為であるため民事責任を問われますが、犯罪ではありません。では、「不倫を起こさないため」「不倫の被害にあわないため」という理由で、不倫の手法やエピソードを学ぶのは反面教師でしょうか。



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どんなことでも勉強になる」という考え方があります。本を読む、旅をする、人とコミュニケーションをとる、あらゆる経験が学びとなり、活かされると信じています。本を読まない、旅をしない、人とコミュニケーションをとらない、というのも経験だと思うのですが、こう考えるのは少数派のようです。少数派の考えは、学ぶべきでないものなのでしょうか

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