ドラムとスポーツの関係と、「ドラム筋」について

以前、「リズムは運動的要素が強い」という内容のブログ(参考『リズムだけで音楽は成立するのか』)を書きました。似たような話で、「ドラムはスポーツに通じるものがある」と言っているドラマーがいらっしゃいます。僕の専門学校時代の先生は、「スティック・コントロールは、ボールを投げるように」や、「バスケのドリブルみたいに、スティックをバウンドさせる」と、球技に例えていました。某有名スタジオ・ミュージシャンも、「スティックを、剣道の竹刀のように振り、叩くのではなく、打つ」や、「ドラムを叩くには、ボクシングのパンチのような瞬発力が必要」と、格闘技に例えていました。

最近始めたツインペダルですが、ドコドコと両足を動かしている時は、水泳でバタ足をしている感覚に近いものがあります。たぶん、これは、僕に水泳経験があるから(参考『特技』)そう思うのかもしれません。ある有名なツーバスドラマーは、「100メートル走を全力で走るように踏む」と、短距離走に例えていました。どちらも無酸素運動なので、瞬発力が必要という点は共通しているかもしれません。

スポーツに関しては、ほとんど無知なので、憶測になってしまいます。ただ、少なくともドラムに関しては、筋力トレーニングなどによる身体作りは必要ありません。朝にランニングしても、毎日ダンベルを持ち上げても、ドラムは上手くなりません。同じ筋力でも、ドラムを叩くのに必要な筋力、いわゆる、「ドラム筋」は、ドラムを叩くことでしか得られません。この点が、ドラマーとそうでない人の、最大の違いと言えます。たとえば、運動神経の良い人耳の良い人は、比較的すぐにドラムを叩けるようになりますが、長い期間ドラムを叩いている人と比べると、決定的な差が出ます(特に音色)。ただし、この場合の「差」とは、優劣の差ではありません



★オススメ ライブ




では、ドラムとスポーツの共通点は、何でしょう。やはり憶測の域を出ませんが、「いかに無駄な筋力を使わないか」、つまり、「脱力することが大事」という点ではないでしょうか。人間は、脱力しているつもりでも、無意識に力が入ってしまいます。これは、性格にも同じことが言えます。自分では柔軟な考え方をしているつもりでも、イドの下には、頑固なエゴが眠っているのです。脱力できる人とできない人では、決定的な差が出ます。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


上部へスクロール