雪で覆われた斜面を、専用の道具を用いて滑走する、ウィンター・スポーツの一種です。子どものころは、「両足それぞれに板を装着し、ハの字に開いて滑る」がスキーで、「スケートボードのように1枚板で滑る」がスノボ（たぶん、スノーボードの略）という風に、道具、あるいは、競技種目の名称だと思っていました。
英語に「ski」という、「滑る」という意味の動詞があるので、それが名前の由来だと思われます。言葉の響きから、「私はこの冬、スキーをするつもりです」と書くつもりが、「I am going to sky this winter（私はこの冬、空へ行っています）」みたいなスペル・ミスをよくします。
日本語訳はわかりませんが、水で泳ぐ「スイム」が水泳なので、雪で滑るスキーは、雪滑（せっかつ）でしょうか。なんだか、ケチくさい名称ですね。水泳は、たまに「スイミングする」と言うことがありますが、スキーを「スキーングする」と言う人は、見たことがありません。特定の人につきまといそうな名称ですね。
斜面を滑るわけですから、当然、山で行なわれるスポーツです。くわえて、雪も必要なので、それなりに高さのある山でなければなりません。都心ではまずできないスポーツだと思っていましたが、水泳にプールがあるように、スキーにも人工的に作られたスキー場があるようです。ただ、雪と斜面で作るスキー場は、水とくぼみで作るプールに比べると、格段に手間がかかるのではないでしょうか。
もう少し技術が進歩して、コストが抑えられるようになったら、夏はプール、冬はスキー、という風に、義務教育に取り入られるかもしれません。実際、修学旅行で雪山へスキーしに行く学校もあるそうなので、需要があるのではないでしょうか。中学生なら、気になるあの子と一緒に遭難したり、吹雪が酷くて閉じ込められたうえにｌ電話線が切られている！ みたいな妄想をしたりすることでしょう。
ちなみに、僕にとってスキーとは、「一度も経験したことがないけれど、二度とやりたくないスポーツ」です。関東に住んでいたころ、割と近くに人工のスキー場があったのですが、一度も行くことはありませんでした。というのも、僕よりもずっと運動神経の良い同級生が、冬休み明けに「スキーしに行ったら脚折っちゃったよ～」とギプスはめて、笑いながら重病報告するようなことが、幾度となくあったからです。
運動神経の鈍い僕が行けば、必ず命を落とすと確信しています。付き合いでスキー場へ行くことはあるかもしれませんが、みんなが滑っていても、「冗談じゃない！ 俺は部屋に戻るぞ！」と言って、暖かい室内でコーヒー飲みながら、読書をするか、ギターを弾いていると思います。
