ジャスラックが著作権使用料を徴収しようとしている今、音楽講師が考えるべきこと

日本音楽著作権協会、通称ジャスラックが「音楽教室から著作権料を徴収する」というニュースが話題になっています。今回の争点は「レッスン中の講師や生徒の演奏に著作権料が発生する」というもので、「いつ誰がどの楽曲を演奏したか把握できないのに、どうやって著作権料を還付するのか」などの問題が指摘されています。音楽教室関係者が多いせいか、僕の周りはジャスラック否定派が100パーセントでした。もう少し冷静にジャスラック側の言い分を聞いてもいいのでは、というのが僕の感想です。

「音楽教室のレッスン料が高くなると生徒数が減少し、音楽文化の発展を阻害する」や「ギリギリの家計で子どもに音楽を習わせているのに、レッスン料が高くなって通えなくなったら残念」といった、著作権料増額によるレッスン料の値上がりを懸念した意見がありました。講師が取り組むべき問題はこちらなのでは、と思います。レッスン料の値上がりを阻止するより、値上がりした場合の対処方法を考えるべきなのではないでしょうか。

たとえば、月8,000円のレッスン料が9,000円に上がったとしましょう。生徒様の負担は1,000円増えます。講師が「ジャスラックのせいで」「不況のせいで」と責任転嫁しても、この負担はなくなりません。生徒様からすれば原因なんてどうでもいいですし、値上がりが回避できないのなら多く支払った分だけサービスしてほしい、と思うでしょう。「これまで以上に頑張る」といった抽象的なものではサービスになりません。生徒様は1,000円の支払いという具体的な対価を払っているのですから、講師側もレッスン時間を12パーセント引き延ばすとか、新しい器材を導入するといった具体的な対応が求められるわけです。



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著作権料問題も重要ですが、自分自身と生徒様を守ることを優先的に考えるべきではないでしょうか。

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