みっともなくて職業が明かせない

僕は音楽講師です。音楽講師の中でも「ドラム」という楽器を専門的に扱う「ドラム講師」で、広義には「ミュージシャン」という職種に分類されます。かつてはコンビニのアルバイトと並行して働いていましたが、ありがたいことに今は収入の99パーセントがミュージシャン業でまかなえています。

このミュージシャン業という職種、僕はいつも楽しく働かせてもらっていて、誇りをもってパフォーマンスしていますし、何の不満もありません。しかし、楽しさや誇りは個人の感想であって、社会的に見れば定職にも就かずにふらふらしている「みっともない仕事」というイメージがあるのではないでしょうか。「仕事と遊びの中間みたいなものでしょ」と言う人がいても納得できてしまいます。少なくとも、自慢できるような職業ではありません。可能な限り自分の職種を口にしたくないため、「仕事は何をされているんですか?」と訊かれても、僕は「コンビニ店員です」と答えていました。

これまではこれで何とかしのいできましたが、最近コンビニのアルバイトを退職したため、「コンビニ店員です」が使えなくなってしまいました。一応このブログでも(月1,000円程度の)収入があるので、「ブロガーです」と言えなくもないです。ただ、ブログには僕がミュージシャン業を営んでいることが書いているため、「どんなブログを書いているんですか?」と訊かれたアウトです。そもそも、ブロガーもミュージシャンと同じくらいみっともない職業ではないでしょうか。



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以前、美容室へ髪を切りに行った際、店員から「仕事は何をされているんですか」と訊かれたことがあります。当時はコンビニで働いていたため「コンビニ店員です」と答えたのですが、その店員は何を思ったのか「お客さん、バンドとかやってません? なんか雰囲気がミュージシャンっぽいですけど」と訊いてきたのです。びっくりした僕は慌てて「いや、全然、楽器触るなんてもうとんでもない。まあ好きで音楽聞くくらいはしますけど、演奏はさっぱりです」と嘘を吐いてしまいました。ああ、神様どうかお赦しください。アーメン。

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