頑固には向かない職業

音楽教室で働いている友人と話していると、たびたび「生徒が真面目にレッスンを受けない」という不満を耳にします。レッスンを真面目に受けるかどうかは生徒様の選択であって、講師がどうにかできるものではないと思うのですが、どうやら「自分の専門とする楽器に対し、真剣にならない態度が腹立たしい」ということらしいです。想像ですが、長年連れ添ってきた自分の恋人を馬鹿にされているような気分になるのかもしれません。

「自分が真剣になっているものは、相手にも真剣になってもらいたい」という欲求は、正直わからないでもないです。僕にとっては「バンド活動」がそうでした。メンバーは平等に、同じ仕事量をこなさなければならないと考えていたのです。たとえば、「練習開始時間を必ず守る」「次の練習までにやっておくべき課題をクリアしておく」「報告、連絡、相談を徹底する」などの仕事は当然すべきだと思っていました。今までいくつかバンドをやってきましたが、どれか1つでもメンバー全員で達成できたことはありません。



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このこだわりは正しい」と自分では思っていても、それがストレスになってしまうのであれば仕事の弊害になります。端的に言えば「向いていない」ということです。ただ、サービス提供者がいくらストレスを感じていようと、顧客が満足していれば仕事として成立します。これさえわかっていれば、向いていない仕事でプロになることだってできます。仕事でストレスを感じているなら、「自分に向いているか向いていないか」より「感じているストレスに対し、見合った報酬を受けているか」を考えると良いでしょう。

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