遅刻罰金制度

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社会人をしながらバンド活動をしていたころ、週に3日スタジオに入って練習や制作活動をしていたのだけれど、メンバーの遅刻が目立ったため、「遅刻罰金制度」というものを作った。これは、たとえば19時00分00秒開始の予定であれば、19時00分00秒~19時04分59秒の間に来た場合は罰金500円、以降5分毎に500円が加算され、その日のスタジオ代で清算される。1日のスタジオ代が大体3,000円くらいだとして、誰かが通算25分遅刻すれば、時間を守った者はお金を払わないで済むことになる。やむを得ない場合(病欠、大規模な天災による交通の乱れ)においても、時間までに連絡がない場合、遅れた分だけ罰金が加算され、後日のスタジオで清算される。寝坊などの怠慢は、事前に連絡があった場合でも酌量の余地なく、通常の遅刻と同扱いとする。要はきちんと連絡して、遅刻をしなければ良い話なのだけれど、10,000円以上罰金を支払ったメンバーもいる。

今まで色んな職種に就いたけれど、ミュージシャンほど時間のルーズが許される職業はないと思う。集合時間や予定終了時刻を守らない、なんてことは日常茶飯事でまかり通っている。たぶん、「ミュージシャンは普通の職とは違う、特別な仕事である」という間違った考えがミュージシャン内外で広まっているせいだろう。「俺は時間には縛られない」というような芸術的志向性は否定しないけれど、少なくとも、ビジネスマンとしては三流以下であるといえる。ミュージシャンの仕事は「良い音楽を創ること」だと思うけれど、「時間を守ること」はそれ以前の問題である。

とはいえ、この遅刻罰金制度も世間一般には行き過ぎていることも理解している(櫻井個人は妥当な額だと思っているけれど)。櫻井がリーダーでない場合は、アンサンブルのメンバーが遅刻しても何も言わない。心の中で「仕事のできない人だな」くらいは思うけれど、注意もしないし、批難もしない。ただ、櫻井がリーダーのアンサンブルでは、容赦しない。どんなに感動的な演奏をする人でも、時間を守らない人は遅れた分だけギャラを下げるし、時間にルーズなことで多大な被害が懸念される場合は解雇することもいとわない。現に大学の卒業試験で、パフォーマンス試験で一緒に演奏する予定だったルーズなメンバーをクビにしたことがある。凄く才能のあるメンバーで、周りからは「なんてクレイジーなことをするんだ」と批難されたけれど、試験当日に遅刻されるようなことがあれば、悔やんでも悔やみきれない。メンバーの遅刻の責任は、リーダーである櫻井の責任であるからだ。

 以上。厳しい内容になってしまったけれど、社会に出ればごく普通のことである。この記事を読んで緊張を感じた人は、それを保持することをオススメする。

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