路上ライブ

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通常、ステージや室内で催される演奏活動を、路上で行なうもの。今じゃ珍しくもなくなったが、日本で火点け役になったのは、「ゆず」の2人なのでは、と思う。「アコースティック・ギターを弾き語る若者2人が路上からメジャーデビュー!」というのは、なかなかセンセーショナルだったのか、以来、路上で演奏活動する人が急増したように思う。ゆずの2人が演奏活動していた横浜・伊勢佐木町は、日本一有名な路上になってしまった。

路上ライブとそうでないライブの最大の違いは、電源の有無である。普通、路上には電源がないため、スピーカーやアンプなどの電子機器を使用するためには、内臓バッテリーなどが必要になるため、アコースティック楽器が好まれる。また、狭いスペースでの演奏、迅速な器材搬入出を前提としているため、ドラム・セットなどの大型の楽器はあまり用いられない。バンドで「路上ライブしようぜ!」という話になると、ドラマーはいないものとして扱われるか、カホンを叩かされる羽目になる。

櫻井が留学していた国・アイルランドでは、路上ライブだけでなく、ダンスだったりショーだったり、路上パフォーマンスが盛んで、どこの街へ行っても必ずパフォーマーがいる。というのも、一部のパフォーマーは国から報酬が支払われているのだ。アイルランドにとって路上パフォーマンスは、守るべき国の文化である、ということらしい。ちなみに、形態は日本と同じで、アコースティック編成が多い。曲もカバーが中心である。

大抵の路上ライブは、ただ路上で演奏するだけでなく不特定多数へのパフォーマンスが目的に含まれている。そのため、人通りの多い駅前などで行なわれることが多い。一般的にライブとは、ライブ・ハウスなど、ある種の特殊な空間で催されるため、聞き手(観衆)はそのパフォーマンスを聞くか聞かないか、選択することができる。路上ライヴはその空間を飛び出し、ごく日常的な空間でパフォーマンスをするため、聞き手に選択権がない場合がほとんどである。いわば、押し売りだ。商品の内容に関わらず、迷惑行為のひとつである。同じ迷惑行為である路上喫煙に比べ、なぜ路上ライブは厳しく取り締まられないのか、不思議でならない。

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