良い店の条件

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外食をする際、良い店の条件として「メニューが豊富であること」が挙げられるらしい。「普通のカレーやペペロンチーノは家でも作れるから、いつもと違う料理が食べたい」という心理が働くようだ。カレーなんてどれも同じ味だと思うけれど、「こんなカレーを食べたよ」とネタにしたいのかもしれない。「夏だね」みたいな感覚で「冷やし中華を食べたよ」と言うのと同じだ。さして美味しくなくても、とりあえず話題になればいいのである。

櫻井は外食でメニューを気にしたことがない。決めるのも一瞬、というより、どれでもいいと思っている。あんまり早く決めると一緒にいる人へのプレッシャーになってしまうので、店員がテーブルに来た時に開いていたページから適当に選ぶ、という方法を取っている。1人の時は、店に入る前から何を食べるか決めているので、知らない店でない限りメニューは読まない。よって「メニューが豊富であること」は、櫻井にとって何のメリットにもならない。

また、「おしゃれであること」が良い店の条件として挙げられることもある。内装が綺麗で、ポルトガル語のラテン音楽が流れていて、店員がイケメンで、暖色の照明が薄暗くて、パステルカラーの抽象画が飾ってある、みたいな店だ。たしかに、不衛生な環境では腰を下ろす気になれない。清潔であることは重要である。しかし、物が増えれば店内のスペースが狭くなるし、視力が低い櫻井にとって薄暗い照明は目を疲れさせる。かえって居心地が悪くなってしまうのだ。

レストランが2件並んでいる。1件はメニューが豊富な店で、もう1件はおしゃれな店だ。あなたはどちらの店を選ぶだろうか。櫻井は客の少ない、空いている方を選ぶ。

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