肩書は誰が決めるのか

友人で「俺はロッカーだ」と言っている人がいます。「なんでも収納してくれ」という意味(Locker)ではなく、ロック音楽を演奏する人(Rocker)と主張しているようでした。友人はミュージシャン業を営んでいるわけではありませんし、いまいちロッカーの定義がわかりません。

僕は「ジャズ・ドラマー」とか「ジャズ系の人」と呼ばれることが多いです。ジャズの音楽大学を卒業した経歴もありますし、客観的に見ればジャズのミュージシャンなのでしょう。収入面で見れば「ドラム講師」が適当ですし、僕自身は「ギタリスト」だと思っていますが(参考『櫻井ティモはギタリストである』)、結局「ジャズ畑のドラム講師」とか「ギタリストとほざいているジャズ寄りのドラマー」とされてしまいます。

しかし、僕が本当にジャズ・ドラマーかどうかは怪しいところです。普段の生活でジャズを叩くのはごく一瞬(レッスン中に軽く見本を見せる時くらい)ですし、熱心に演奏活動をしているわけでもありません。よしんばジャズ・ドラマーだったとしても、自分から「ジャズ・ドラマーです」とは言いません。というか、説明する前に演奏すれば良い話なので、言う必要がないのです



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このように肩書とは、他人の印象によって操作されます。この印象は、自分自身を演出することである程度コントロールできます。いわゆる「猫を被った状態」です。競争社会を生き抜くために、多少の演出はやむを得ないのかもしれません。ですが、あまり猫を被り過ぎると化けの皮が剥がれた時に痛い思いをするでしょう。

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